- 配信期間: 2024/09/01 ~ 2029/08/13
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イタリアの名匠 ジュゼッペ・トルナトーレ監督による可笑しくてほろ苦い感動作。小津安二郎の『東京物語』にオマージュを捧げた心優しい父と子供たちのストーリー、シチリアからイタリア全土へ旅するロード・ムービー、合い言葉は《みんな元気?》
あらすじ
シチリアに住む老人マッテオには、イタリア全土に散らばって暮らしている5人の自慢の子供たちがいた。毎年夏には必ず子供たちはシチリアに帰ってくるが、今年の夏に限っては誰も姿を見せなかった。そこでマッテオは自分から子供たちを訪ねて驚かせてやろうと思い立つ。電車でイタリア全土の子供たちに会いに行く旅に出たマッテオはまずナポリの学校に勤めるアルヴァーロに会いに行くが、一向に連絡が取れない。ローマで議員秘書のカニオに会いに行くも、忙しそうで話が出来る状態ではなかった。その後、通行人の勘違いから警察の世話になったところ、モデルのトスカがやってくる。マッテオはトスカの広い自宅に泊まらせてもらい、ファッションショーを観賞しに行くが、彼女にも何か悩みがあるようだ。次に打楽器奏者のグリエルモに会いに行くと、次の公演があるのですぐに旅立つと話されるが、時折見せる作り笑いに公演の話が嘘だと気付く。旅の途中で団体旅行のシニアグループに会い、半日その団体と行動を共にして、食事やダンスパーティに参加して素敵なマダムとの心和むひとときも経験するマッテオだった。最後に幸せな家庭を築いたはずのノルマの家に行くが、孫の話を聞いて悪い予感が的中する。夜中に街を彷徨うマッテオの元に5人の子供たちが幼少時の姿で現れ、一人一人が隠していた真実を語っていく。ナポリ。ローマ、フィレンツェと旅する老人の目に映ったものは果たして何だったのだろうか・・・。旅を終えて、我が家に戻ったマッテオは、妻の墓前で旅の報告をして子供たちの近況を伝えるのだった。子供たちは、みんな元気だった、心配ないと。
解説1990年カンヌ映画祭エキュメニカル審査員賞受賞の本作は、イタリアの名匠ジュゼッペ・トルナトーレ監督が大ヒット作『ニュー・シネマ・パラダイス』(1989)の次に製作した長編3作目の可笑しくてちょっぴりほろ苦いイタリアン・ロード・ムービー。名優マルチェロ・マストロヤンニの感動の名演技、フランスのミシェル・モルガンら豪華キャストが出演。『ニュー・シネマ・パラダイス』のトト少年を演じたサルヴァトーレ・カシオが続いて出演しているのでも話題になった。また本作でイタリアのアカデミー賞、ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞最優秀作曲賞を受賞した巨匠エンニオ・モリコーネのスコアも映画を盛り立てているが、モリコーネ本人が劇中の指揮者役で出演している。父親が故郷に帰ってこない子供たちを訪ねて都会に会いに行く話は小津安二郎監督の『東京物語』へのオマージュとして捧げられた。2009年にはロバート・デ・ニーロ主演でハリウッドリメイクされ、アメリカでスマッシュヒットとなった。
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