凌雲志～愛と正義に生きた英雄～

俗念を起こしたせいで天帝により数百年瑶山に幽閉され死んだ楊岩(よう･がん)の母、霊姫(れいき)。楊岩は勢力を結集し天界に攻め込み母の敵を討とうとするが、無極聖尊(むきょくせいそん)に妹の楊嵐(よう･らん)を人質に取られてしまう。

天帝が北宸(ほくしん)に菁英会に留まるよう命じ、北宸の配下の天輔(てんほ)が兵を率い人間界へ妖族を滅ぼしに行く。北宸は戦功を重ねて仙家の称賛を得るが、磐石は祁来山の猿たちを誅殺しに来た天河軍に憤然として反抗するのだった。

北宸が軍需品の支給が遅れている理由を泰白紀星（たいはくきせい）に問いただし言い争いとなるが、天帝が取りなす。磐石は解空祖師（げくうそし）への弟子入りを志願し、門前で１年あまり跪く。苦難の末、磐石の心に善意が芽生え、解空祖師が弟子入りを認める。

解空祖師は翎雲子（れいうんし）が楊岩の妹、楊嵐を弟子にしたことを遠回しに批判し、翎雲子は解空祖師も磐石を弟子にしたと指摘して反論する。解空祖師は翎雲子が天界のいざこざに巻き込まれる恐れがあると懸念を示すのだった。

青雲子（せいうんし）は解空祖師に、磐石の処分を訴えたが、逆に諭される。磐石は引き続き蔵経閣に出入りすることを黙認される。天帝は妖怪を討伐するため北宸を下界に送ることを決定し、同時に北宸の情の花の蕾を取ってやろうかと尋ねたが、北宸は辞退する。

目を覚ました磐石は、楊嵐が刑罰を受けることを知ると、刑場へ駆けつけ丹彤子（たんとうし）による刑罰の執行を阻止しようとする。楊岩は妹を助けるため万空山の弟子たちと争う。混乱する中、解空祖師が現れ事態を収拾するのだった。

白海から逃げ出し行方をくらましていた姚寸心（よう・すんしん）は、人間界で七夕祭りに遭遇し、楊岩への想いを強くする。父親である白海（はくかい）王が寄こした追っ手をあしらい月老廟へやってきた姚寸心は、月老と打ち合いになってしまう。

赤い月の夜、聖尊は魔気を発し、操られた風鈴（ふう・れい）が磐石を傀儡谷におびき寄せる。2人は万空山の結界を破り、周辺の妖怪たちを操って万空山の弟子と戦わせる。聖尊に操られた清風子（せいふうし）が解空祖師を襲うが――。

泰白紀星は霓裳（げいしょう）が彩霞でやけどを負ったことを故意に北宸に報告し、北宸は罠だと知りながらも霓裳の所へ傷を癒やしに行く。泰白紀星が急いで配下を従え押し入ったところに蒂心（ていしん）が現れ、間一髪で霓裳と北宸の危機を救う。

悟定真人は磐石と意気投合し、磐石に探霊盤と玉簡を贈る。一方、翎雲子は磐石に変装して天河軍の兵舎に忍び込み、天河軍に戦いを挑む。天河軍は磐石の仕業だと思い込み、磐石を捕縛するため、崑崙山に乗り込んでくるがーー。