イザークは生きるため、そして病に倒れた妹フレデリーケのため、酒場のピアノ弾きで生計を立てる覚悟をする。しかし、ふたりの身を案じた令嬢カタリーナから求婚されて…。 クラウスは学校に退学願を提出し、戦争で敗退を続けている祖国ロシアへ帰るという。それを知ったユリウスは、クラウスの乗る汽車を待ち伏せるために必死で馬を飛ばすが…!?
時は遡り、1893年ロシア――。アレクセイという名の少年は、親を亡くしミハイロフ家へ引き取られる。腹違いの兄ドミートリィに丘に連れていかれたアレクセイは、そこで街の歴史を聞き、兄と”同志”としての誓いを胸に刻む。その後、モスクワで兄と懇意にしていたという女性アルラウネと親しくなる。言われるがまま彼女と行動を共にしていたアレクセイだったが…。混沌とした世界で若者たちはどう生きるのか? 激動の第三部が始まる―。
オルフェウスの窓で出会ったクラウス―もとい、アレクセイに再び会うため、ユリウスは単身ロシアへ。市街戦で流れ弾を受けたユリウスを助けてくれたのは、皇帝の側近・ユスーポフ候であった。革命家であるアレクセイの名を口にしたことでユリウスはユスーポス邸に軟禁されてしまう。しかし、宮廷で絶大な影響力を持つ僧侶・ラスプーチンに目を付けられてしまったユスーポス候は…。
ラスプーチンの策略にはまるも、女性であることを証明し窮地を脱したユリウスとユスーポス候。宮廷からの帰り道、再び革命運動の混乱に巻き込まれるユリウス。同じころ、アレクセイはボリシェヴィキの指導者・レーニンの元に向かう途中、憲兵に撃たれてしまう。なんとか路地に逃げ入ると、そこにはユリウスが居て…!?
記憶を失うもアレクセイの名や吹雪の音に心を乱されるユリウスは、不安からユスーポス候を拠り所とする。そんなユリウスに対し、ユスーポス候も次第に心を寄せる。一方、シベリア流刑となったアレクセイたちは監獄でひどい仕打ちを受けていた。そんな中、同志によりアレクセイの脱走が計画されるが、実行の日に火事が起きてしまい…!?
ドイツに帰国するためユスーポス邸をあとにするユリウスだったが、ロシア国内で再びアレクセイと偶然出会う。記憶喪失のままでも尚アレクセイへの愛を確信し、アレクセイも今度こそユリウスと二度と離れないと決意する。しかしそれを知らぬユスーポス候が、部下をスパイとしてアレクセイ達の元へ送り込み…。
ユスーポス候はついにラスプーチンを葬り、ある計画を推し進める。ユリウスがロシアに残留していることを知ったユスーポス候が計画の日までに出国するよう忠告するが、ユリウスがアレクセイの元から離れることはなかった。しかし、厳しい戦禍の中で倒れたユリウスの身体に異変が…!? 一方、ユスーポス候の遣ったスパイは見事にアレクセイ達の信用を得て…。
身重のユリウスはアレクセイの生家に身を寄せていたが、暴徒と化した民衆に屋敷が襲撃されてしまう。ユリウスは「アレクセイに頼まれた」と救い出されるが、その実態はユスーポス候の意向であった。自分のせいでアレクセイが危険にさらされることを知ったユリウスが外へ飛び出すと、そこにアレクセイの姿が…! オルフェウスの窓で出会った二人の運命は―!?
故郷レーゲンスブルクに戻るも、すべてを失い抜けがらのようになってしまったユリウス。旧友イザークとともに閉ざされたオルフェウスの窓を見上げていると、かつてアーレンスマイヤ家を調べていた国家警察の男性と再会し、ユリウスはひどく動揺する。後日、アーレンスマイヤ家の庭から”あるもの”が掘り起こされて…!? 愛と歴史が交錯する感動巨編、ついに完結!