過労と持病の肝硬変で闘病中の木塚には、妻を亡くした後、献身的に10年も尽くしてくれた麻弓という女性がいた。木塚は今まで婚姻届を出すのは拒んでいたが、節目ということもあり、婚姻届を麻弓に手渡す。後は麻弓が記入して提出するだけだった。心から喜びをかみしめ、幸せな生活を新たに歩み始めようという矢先、木塚が倒れ、昏睡状態に陥ってしまう。絶望にくれる麻弓のカバンにはあの婚姻届が……。直ぐに提出するように言われていたことを思い出した麻弓は婚姻届を提出するが、その夕方に木塚が亡くなってしまう。提出時、昏睡状態であった木塚と麻弓の婚姻は成立するのか……遺族と麻弓の裁判が始まる。麻弓は志摩に弁護を依頼した。裁判
ひとときの休暇を楽しむことにした志摩。向かった先は萱島という小さい島だった。船を降りると入れ違いに病人が運ばれていく。無医村? だが島内を散策する志摩は診療所を見つける。病院はあるのに何故、船で病人が運ばれていったのか? すると診療所から患者が飛び出してきた。院内を覗くと医師が仁王立ちしている。左手には注射器、右手には酒瓶!? 原因はこの医師だった。医師は単身赴任の寂しさからか酒に溺れるようになり、メチャクチャな診察を繰り返しているらしい。島民は協議を重ね、その医師に出ていってもらうよう通告することになっていた。そんな矢先、子どもが大怪我で早急に治療を行わなければならなくなった。慌てて診療所に
仮出所で2年6か月ぶりに出所した中井を出迎える担当弁護士・志摩律子。中井には息子が一人いた。父が服役することになり、息子の圭一は、子宝に恵まれなかった中井の兄夫婦の養子となっていた。「今後、絶対に圭一には会わない」……これが兄との約束だった。しかし急遽、九州へ転勤が決まったことで中井の気持ちが大きく揺らいでしまう。ひと目、息子の姿を見てから旅立とう。その願いに心動かされた志摩は、中井を息子の住む町へと連れて行く。しかし圭一の姿はどこにも見当たらない。意を決して兄夫婦の家にも立ち寄るが……姿は見えない。未練を断ち切りこのまま去ろうとしたその時、圭一の居場所を耳にする。圭一は意外なところにいた……
突然の雪崩で消息を絶ったパーティー。その中には志摩律子が顧問弁護士を務める河野機工の社長の息子・河野孝一もいた。孝一は実の息子ではなかった。子宝に恵まれなかった社長夫妻の養子に迎えられ、大切に育てられてきた。孝一の妻も社長が見合いをさせた結果だった。慌てて現地へ向かった河野社長と孝一の妻・厚子が目にしたのは、願いも虚しく、変わり果てた姿の息子の姿だった。そしてその傍らには孝一の遺体にしがみつき号泣する女……大学時代から孝一と付き合いを続けていた愛人であった。孝一の遺体を前に女は河野社長と妻に言い放つ。好きでもない女と結婚させられ、孝一はずっと耐えてきたのだと。そして河野社長と孝一の妻・厚子は、
ラッシュアワーの電車の中、女に手をつかまれる男。女は痴漢だ、と言い放った。男は全力で否定するも、取り押さえられ、警察に突き出されてしまう。男は執拗に痴漢容疑を否定するが、ご多分に漏れず男に不利な状況となっていた。痴漢冤罪!? そして取り調べをすすめる中で、その男・大森は悪質な箱師(電車専門のスリ)であり、前科が3つもあることがわかった。大森はすでに足を洗っているのだが、前科ありという印象から、状況は悪くなるばかりだった。そんな中、大森の妻が志摩律子に相談にやってきた。志摩の大森との接見でも、足を洗い、子どもを2人抱える大森が、そのような行為をする理由が見当たらなかった……志摩は被害者の自宅へと