自閉症児の長男・ユウタの母親・脇坂友美は、市役所の相談員と話し合い、ユウタを知的障害児のための通所施設「赤い実学園」に通わせることに決めた。施設での単調な「訓練」に疑問を感じつつ、水に興味があるユウタをスイミングスクールに入れたことで、「赤い実学園」の訓練の中からの学びとは違うユウタの成長を感じるようになった友美は、次第に「自閉症児の教育」について考え始めた。
自閉症児・ユウタの母親・友美は地域の理解を得られていく中で、いまひとつ夫が育児に協力的でないことに不満を持っていた。友美はこれまで尻ごみしていた夫を強引に勉強会に連れて行った。勉強会で見た夫の熱心な視線は友美には意外なもので、さらにそのあとの障害児の父親たちとの交流を経て、夫の意識が大きく変わるのを実感した。夫の態度が変わり、友美は、これまでにない心強さを感じていた──。
自閉症児・ユウタを普通幼稚園と障害児のために特殊保育園に通わせていた友美は、普通幼稚園1本に絞り、園生活に付き添うこともやめた。自宅で家事をこなしながらもユウタの様子が気になって仕方がない。問題行動を起こしながらも、様々な個性を持つ子供たちと交流する中でたくましく成長していくわが子に、日々感動する友美だった。子供たちの数だけユウタに接する形がある──。地域で生きる自信を深めた瞬間だった。