少しずつ屋敷での生活にも慣れてきたある日、買い出しの途中で美月は酒場にいた男たちに絡まれ大金を要求されてしまう! ピンチに陥った美月の前に現れたのはアーサーで……。「キミが望むなら俺が必ず君を助けてアゲル。その代わりなんでもひとつ言うことを聞いてよ」――余裕の態度で男たちとのゲームに乗るアーサー。果たして勝負の行方は? そして、アーサーから告げられた意外な言葉とは?
「あいつがホームズを嫌う一番の理由は、自分と正反対だから」アーサーへの想いが溢れ彼のことをちゃんと知りたいと望んだ美月。悪友のテオドルスが語ってくれたのは医者だった頃のアーサーの哀しい過去と、今なお彼を苛む矛盾と葛藤で……。「美月、俺はホントにキミのことが……――」互いに言葉を交わさないまま募っていくふたりの恋の行方は……。
「私は……あの人の心を守りたい」アーサーの回復を待っている間、彼に気持ちを伝える決意をする美月。ちょうどその時、ジェームズ・モリアーティという架空の人物から手紙が届く。いたずらだと思っていたが、屋敷を訪れた謎の人物に美月は攫われてしまい!? 『――アーサー・コナン・ドイルへ。この暗号に気付いて君は宝を守れるかな?』
攫われた美月を助けるため劇場に駆け付けるアーサー。しかし、「コナン・ドイルは己が欠落を埋めるためだけに文章を生み出している」というアダム・ワースの言葉がアーサーの心に突き刺さる。消せない過去という暗闇に囚われるアーサーを動かすのは、彼を一番近くで見てきた美月だった――。そして美月は生死を賭けた勝負に乗ることに……!?
崩れゆく劇場の中で真意を明かすアダム・ワース。絶体絶命の危機を切り抜けるため、アーサーは強い決意と共にある行動を取る! そして全ての困難を乗り越えた時、アーサーは美月に唇を寄せて……。「俺はとっくの昔にキミに溺れてる……。今夜はこの負け犬に教えてよ、美月のゼンブ……」恋の勝負の行方はベッドの上で甘く紡がれる――。
美月が19世紀にやって来てから約ひと月。元の時代へと通じる扉の前で、アーサーは剥き出しの想いを伝えてきて――。「キミほどに俺を夢中にさせる相手は、他には考えられない。……負けてもいいって心底想える相手は、キミだけだよ」名探偵シャーロック・ホームズでも解けない謎……それは、人が恋に堕ちるワケ。アーサー編、感動の完結!