女は殿方に媚びを売ることしか脳がない貴族社会にうんざりしているハルミッヒ辺境伯令嬢アンナ。ある日、帝国最強と呼ばれた父が戦死し、窮地に立たされたハルミッヒ辺境領は、男勝りで令嬢らしくない彼女を貢物として敵国へ売る決断をする。同情する姉妹たちを尻目に、アンナは“ある計画“を企てていた――。
絶対王政の放棄を宣言し、革命を成し遂げたアンナとケネス。王権を捨て、アルビオンの象徴となった二人は、全国民に貴族制度の廃止と議会制民主主義への移行を示すため、権威の象徴である城を出ることを決意する。そして、辿り着いたのは静かな屋敷。喧騒を離れ、ただ寄り添うひとときの安らぎ。漏れる木漏れ日の中、二人の想いは静かに溶け合っていく。
革命を成し遂げ、ケネスと正式に結婚したアンナ。そんな二人は周辺諸国との友好を築くため、グラナス帝国を訪れ、アンナの母・イザベラが身を寄せるベルモンド公爵の屋敷を訪ねる。しかし、この会談はグラナス全土を巻き込む、巨大な陰謀の幕開けにすぎなかった——。
グラナス帝国の皇太子、ディオディール=グラナスが銃殺された。銃撃犯を雇っていたとして、罪を追及されるキストラー家。しかし、その陰謀の背後には、アンナの母イザベラとベルモンド公爵の姿があった。冤罪で捕らえられたキストラー家を助けるべく、アンナとケネスは陰謀を暴く鍵を求め、アルビオンへと向かう──。