柏木たまを(27歳)は、いわゆる「喪女」。子供のころ両親を亡くし、親戚に心無い言葉を投げられて以来、喋るのが苦手になってしまった。そんなたまをはある日、自分と同じような境遇の少年・海くんと出会う。たまをは海くんに昔の自分を重ね、海くんを引き取ることに――。
周囲のやさしさに包まれて、海くんは笑顔を取り戻した。そんな海くんにもっと笑ってほしいたまをはある提案をする。
笑顔を取り戻した海。大人の女性として、そして海の保護者として、頼りがいのある女性へ成長しつつあるたまを。そんな二人の前に立ちはだける黒い影――。
やっと笑顔を取り戻し平穏な毎日を送り始めた海。その海の元に、忍び寄る黒い影。それは笑顔を奪った元凶、叔母の鈴木さんだった――。
唐突に海くんの学校に訪れた鈴木さんに動揺するたまを。やっと戻った海くんの笑顔と、当たり前になってしまった海くんとの生活。それを守るために、彼女はまた強くなる――。
海くんとの日常を守るため、たまをは宮下先生と共に鈴木さんの家へ向かう。そこで触れることになる強烈な悪意。たまをは海くんを守ることができるのかーー?
海くんとの日常を守るため、たまをと宮下先生は鈴木さんの家へ乗り込んだ。鈴木さんの悪意に晒されながら、それに一切臆することなく、たまをは自らの決意を告げる。たまをの強い意志と海くんの真っすぐな視線を受けた鈴木さんは胸にたまった汚泥を垂れ流すように、理由を語り始める――。
自分の孤独を埋めるために海くんを虐げてきた鈴木のおばさん。しかし、純粋な瞳で海くんは問う。本当の幸せとはなんなのかーー
鈴木さんの家を出た三人は普通の生活に戻る。穏やかで、平凡で、けれど幸せな時間が流れる、そんな普通の生活。その時間の中で、二人は成長していき――。
遂に完結。時が経つにつれ辛かった記憶も、嬉しかった記憶も、等しく思い出になっていく。思い出は朧気で、しかし、決して色褪せない記憶として刻む1ページ。海くんの旅立ちの日――。