人間の営みは、馬鹿馬鹿しくって、哀しい。婚礼の前日に、一度だけ過ちを犯す花嫁の心理を描いた『狐の嫁入り』。『跡継ぎ』で語られる、腹を痛めて産んだ我が子を抱けない女の覚悟。「あちきはいつも女に愛想尽かされるんです」と笑う浮浪雲の爽快。『素泊まりの人』。我が子の将来に絶望した母がとった、絶望的な“愛の形”とは?『はぐれくも蛛』………魂の救済と慰安を求めるすべての人へ。全九編収録。
死を悟った大店の主の遺言。そこに記されていた言葉は…「金比羅」〈浮浪雲が死んだ〉という噂を耳にした男が、カメさんや渋沢先生に真偽を聞き回った末に…「おとしまえの海」旅先で出会った二人の男。互いに60歳を過ぎた彼らが、人生を語るうちに…「旅は道づれ」家に引き蘢りっきりの浮浪雲を引きずり出そうと試みる町奉行。やがて彼の胸にある感情が去来する…「出不精」他、〈生と死〉を考えさせられる全9編収録。
連載44年、全1039話。堂々完結。44年にわたり描かれてきた1039話の物語…そして、その中に散りばめられた言葉に、一体どれだけの人間が揺り動かされてきたのだろうか?漫画家・ジョージ秋山と主人公・浮浪雲の長い長い旅が終わる。一日中、働き通しの母・かめさんの姿を見て、新之助とお花が感じたものは…『母様の日々』浮浪雲と付き合いがあった女たちに取材する「よみうり屋」。彼女たちの<浮浪雲評>は…『さよなら』突然、姿を消した浮浪雲。一体どこへ? 様々な憶測が飛び交うが…最終話『神隠し』他、全9編収録。