激動の幕末を、流れる雲のようにサラリと生きる“大江戸楽天人伝”。▼第1話/恋慕犯▼第2話/はずれ雲(1)▼第3話/はずれ雲(2)▼第4話/泥化粧▼第5話/肌千両▼第6話/もどり旅▼第7話/蓮華又三郎▼第8話/女誑(おんなたら)し▼第9話/カメさんの夫婦論●登場人物/浮浪雲(品川宿の問屋場「夢屋」の頭。飄々とした遊び人)、おカメ(雲の妻。夫や子供たちを大きな愛で包む女性)、新之助(雲の息子。真面目な少年)、お花(雲の娘。お転婆だが、なかなか鋭い)●あらすじ/ある時浮浪は、柄の悪い男に追いかけられている娘・お加代を助けた。お加代には一緒になる約束をした直という恋仲の男がいるのだが、鮫蔵という男が横恋慕しているのだった……(第1話)。▼ある日、浮浪の前に墓場賽太郎と名乗る男が現れ、「品川に腰を落ち着けることになった挨拶に」と、いきなり浮浪の顔を張り付けてきた。渋沢先生によれば、この男は以前、幕命を受けて西国の海を埋め立てたのだが、その海の魚を食べた人間や動物たちに異常が現れているという。そんな男が、品川で何をしようとしているのか……(第2話)。●その他の登場人物/欲次郎(「夢屋」の番頭。実務に長けたやり手)、渋沢先生(博学多才の隠居老人。新之助らの良き相談相手)
死を悟った大店の主の遺言。そこに記されていた言葉は…「金比羅」〈浮浪雲が死んだ〉という噂を耳にした男が、カメさんや渋沢先生に真偽を聞き回った末に…「おとしまえの海」旅先で出会った二人の男。互いに60歳を過ぎた彼らが、人生を語るうちに…「旅は道づれ」家に引き蘢りっきりの浮浪雲を引きずり出そうと試みる町奉行。やがて彼の胸にある感情が去来する…「出不精」他、〈生と死〉を考えさせられる全9編収録。
連載44年、全1039話。堂々完結。44年にわたり描かれてきた1039話の物語…そして、その中に散りばめられた言葉に、一体どれだけの人間が揺り動かされてきたのだろうか?漫画家・ジョージ秋山と主人公・浮浪雲の長い長い旅が終わる。一日中、働き通しの母・かめさんの姿を見て、新之助とお花が感じたものは…『母様の日々』浮浪雲と付き合いがあった女たちに取材する「よみうり屋」。彼女たちの<浮浪雲評>は…『さよなら』突然、姿を消した浮浪雲。一体どこへ? 様々な憶測が飛び交うが…最終話『神隠し』他、全9編収録。