ある日、伊橋は板場の食事用としてキンピラを大量に作った。その日、見るからにヤクザと分かる2人組の客が来る。“アイツらにはこれで充分”と考えた伊橋は、昼に作ったキンピラを先付けとして出すが、弟分のヤクザは大喜びだった。その夜、伊橋は暴走族に因縁をつけられるが、さっきのチンピラに救われる。数日後、あのチンピラが伊橋を訪ね、近々、鉄砲玉として対立する組長を殺すことになったと話す。そして、「死ぬ前にもう一度あのキンピラが食べたい」と頼まれた伊橋は、今度は心を込めてキンピラを作る。結局、チンピラは組長を殺すことができず、足を洗って故郷に帰る決意をする。すべては、「藤村」で食べた伊橋のキンピラの味が、母親の味に似ていたのがきっかけだった。
回転寿司が大流行のこの頃、でも伊橋は「あんなものは寿司屋じゃない」と言ってはばからない。そんなある日、「藤村」に天プラばかりを注文し、何を話し掛けても「放っておいてくれ」という客が現れる。そのお客に文句を言う伊橋を、親父さんは食事に誘う。でも親父さんが伊橋を連れて行ったのは、回転寿司屋だった! その目的は…
伊橋のもとに、京都の料亭「花家」に勤める清から電話がかかってくる。なにやら切羽詰まった様子で、“「花家」を辞めることになるかもしれない”と言う。追い回し時代、一緒に修業をしたこともある清の言葉に、伊橋はすぐ京都へ向かうのだが……
“藤村”に、ある田舎ホテルから助っ人の依頼が舞いこみ、伊橋と東がでかけることになった。そのホテルに着いた伊橋は、料理の献立を見てビックリ! 刺身、ステーキ、酢豚など、和洋中ごちゃまぜだったのだ。「バラエティーに富んでいるほうが客受けがいいから」というのがその理由なのだが、伊橋はどうも気にくわない。結局、洋食と中華を東が、和食は伊橋が担当することになる。気が進まないながらも手を抜かず料理する伊橋だったが、お客さんの反応はイマイチで……