吉野VSガルシア戦まであと36時間。アポロジム会長・高塚の元へ、ガルシア行方不明との連絡が入る。妻のサンディが入国管理局に拘束され、元々所属していた新世界ジムのある大阪の地を、ひとり訪れていた。だが、ジムもつぶれ、行く当てもないガルシア。明日の試合はどうなる!?
「眠れるパンチ」を見つけた太郎はトレナーと共に特訓に励む。しかし、試合当日、やはり自信のない太郎は師、花形から受け継いだオーソドックスなボクシングスタイルで試合に臨むことを決める。1ラウンド、早見のパンチを見切り、おもしろいようにパンチを当てていく太郎。しかしそれは早見の作戦だった。2ラウンド、見切っていたはずの早見のパンチが急にあたるようになる。太郎の正確なディフェンスを逆に利用し、1ラウンドとは違うタイミングでパンチを繰り出しているのだ。もともと師、花形のボクシングスタイルのコピーでしかない太郎は、一度、狂いだしたら修正が利かない。次々とダウンを奪われてしまう。どうする太郎!
5ラウンドのダウンをきっかけに太郎はオーソドックススタイルを捨てる。そしてサウスポーのデトロイトスタイルにスイッチする。もともと左利きの太郎の左パンチこそが「眠れるパンチ」だったのだ。一気に勢いを取り戻す太郎。そして運命の最終ラウンド、早見のお株を奪うフェイントからの左フックが早見のテンプルに炸裂し、太郎は逆転勝利をおさめる。しかし一難去ってまた一難。顔の腫れも引いた頃、会社で太郎の新しい配属が決まった。とにかくきついと言われる不良債権の処理係である。しかも姑息な渥美課長の部下として。果たしてボクシングの様にうまくいくのか?
仕事のためなら手段を選ばない渥美課長についていけない太郎。そんなある日、太郎は渥美課長の車の中から森崎の写真を見つけてしまう。中にはヌード写真も。動揺する太郎。しかしよく調べてみるとコンピュータによる合成写真だった。渥美課長も太郎と同様、森崎に思いを寄せていたのだ。一方その森崎は会社を辞めた後、スポーツジムに水泳インストラクターとして勤めていた。実は森崎は、高校時代、オリンピックを夢見ていたのだ。そしてそのジムのオーナーは憧れの人、もとオリンピック代表の高塚リュウだった。
太郎はWBCバンタム級チャンピオン、イワン・ヴァシリエフのスパーリングパートナーを勤めることになる。世界で一番強い男と同じリングに立てることに心が躍る太郎。会場に向かうとライバル、ガルシアが先にスパーリングをしていた。しかし全く歯が立たない。ガルシアは結局チャンピオンの顔面にパンチを入れることすらできなかった。いよいよ太郎の番、前半打ち込まれるがサウスポーにスイッチしてからは、パンチがヒットするようになる。しかし本気になったチャンピオンにあっさりとKOされてしまう。花形という具体的な目標を失ったままの太郎に新たな目標が見えはじめた。
太郎の会社の取引先、正宗印刷が倒産してしまう。2千万円を回収するため、張り込みをしていた太郎はまんまと夜逃げされてしまう。渥美課長は居場所を突き止めるため盗聴器を仕掛けようとするが太郎は反対する。チャンピオンをめざす太郎はあくまで正攻法を主張する。そんな太郎の想いが通じ、正宗印刷の社長は借金返済を約束する。一方、太郎にあまり相手にされないあゆは寂しさのあまり自分を見失う。そしてあやしい宗教にはまっていく。
太郎にあまり相手にされないあゆは、寂しさのあまり自分を見失う。そして、あやしい宗教にはまってしまう。太郎の力になりたいあゆは、精神的パワーがアップし、自分以外の人間にすごい影響力を持てるようになるというコースを受けることに。だが、このコースを受けるには多額の費用がかかり…。
アポロジムの会長・高塚リュウの差し金で、森崎みほは、ガリーのマネージャーになることになった。これは高塚がガリーを憎まれ役のボクサーとして売りだすための作戦のひとつだった。ボクシングをビジネスとしか見ていない高塚に、反感を抱く太郎。そんな太郎に高塚は、「ガリーへの挑戦を考えて欲しい」と申し出る。
アポロジムから、チャンピオンへの挑戦を持ちかけられた太郎。熊田会長は、まだ時期尚早だと言い張るが、ガルシアとの古い因縁に決着をつけるために、太郎はすでに意志を固めていた。翌日、アポロジムへ出向いて試合のオファーを受けることを伝えた熊田は、試合にあたってひとつだけ条件をつける。
敵地・韓国へ乗り込んだ吉野太郎。VS白烈鉄(ペク・ヨルチョル)戦の開始時間まで、あと1時間を切った。韓国の英雄と呼ばれるほどの強打を誇り、過去に世界チャンピオン、イワン・ヴァシリエフに2度も挑戦。だが薬物に手を出してしばらく引退同然だった白の再起戦とあって、会場は異常な興奮に包まれる。全員が白の応援をする会場で、セコンドの熊田は、こんな状況下の精神的なプレッシャーを克服した男として、ライバル・ガルシアの名を持ち出し、太郎にハッパをかけようとするが…。
1月後の太郎との日本タイトルマッチへ向け、調整を続けるチャンピオン・ガルシア。だが、強敵との試合を前にして過酷な減量を続け、ただでさえその精神状態は極限にまで張り詰めているのに、これ以上筋肉を付けないよう、過度の練習を禁止され、ついに切れてジムで大暴れをはじめる。そしてマネージャー・森崎は、したいようにして減量に失敗したら、それは仕方ないことだと言い放つ。