「卒業まで待ってあげようと思ってたんだが、ここが潮時みたいだな」
「え! 深見君、アルファだったの!?」「やーっぱりな。あんな完璧超人がベータなわけねーよ」高校三年の冬。ベータばかりの学校にもたらされたそのニュースに、周囲は皆一様に納得し興奮を隠さない。だが、景哉の親友である柚季にとって、それは大切な友人との決別の宣告と言えた。ベータだと疑いもせず生きてきた柚季には、実は自分がオメガだったという衝撃的な事実が突き付けられていたのだ。社会的に虐げられ、侮蔑を受けるオメガという第二の性。「オメガじゃ……アルファの近くには、いられない……」――しかし、全ては仕組まれ、柚季の人生は既に『彼』の手中にあった。「さっさと腹くくって、オメガとして堕ちてこいよ。俺達の王様は、お前をご所望だ」ゾクゾクするような支配と執着。匂い立つ濃密なエロスを、圧倒的な筆致で描き出す人気小説のコミカライズ!
「オメガである柚季のすべては、俺のものだよ」
(変化は着実に始まっている。徐々に、だが確実に。アルファを捕らえるための存在として)
「見たいんだろう? もっと柚季が乱れる姿を」――美しいほどに、淫らな生き物――……
お互い以外、何もいらない……。
「この世界でお前だけが、俺を跪かせられる」……そこに落ちたらきっと抜け出せない、深い海の底。
もう僕は、この風景に溶け込むことができない異物だ。……だから、切り捨てる。絶対に、心は残さない。