愛とは、憎しみとは、呪いとは何なのか。争いのなかでフィロメラはチセから手渡されたスリサズで自らの答えを得る。――斯くしてサージェント家の大過は終焉を迎えた。チセはエリアス達と共に我が家に戻り、束の間の安らぎを得るが人ならざる力を使い、竜と化した代償は払わねばならない。獣達のざわめきは広がる……“獣狩り”が始まると……。
獣殺しと、獣。《協会》は魔術の大家、七つの盾と共に赤い竜の噂に対して調査へ動き出す。何かが動き始めている地で、《獣殺し》のセント=ジョージ家の子供が出会ったのは怯えた獣――これは偶然か或いは必然か。
年が明け、《七つの盾》の一門である当主であるリンゼイより、双子と共に《赤い竜》の動向を探る依頼を受けるチセとエリアス。二人は逡巡するも調査同行を快諾し、学院へ戻る手筈を整え始める。一方、ヴァイオレット達の母親、ヒルダ・セント=ジョージは竜の国を訪れ彼の者に希う。共に英国に来てほしい――と。
《はじまりのひと》ーーその墓標へと。双子と共に、英国に漂う不穏を追うことになったチセとエリアスだが、まずはセント=ジョージ家の収集する情報を学院で待つことに。束の間、平穏を楽しむ面々はゾーイの村へと赴くことになるがその先でゾーイの祖先《はじまりのひと》の遺骸が祀られる場所へ行くことになるがー…。
ひとに仇なす赤帽子と対峙する魔術師たち。救けを受けながら、消えたはずのアイラと思われる少女の元へ向かう魔法使いたち。“百花の歌”、ひとに仇なす人外、少女のようで少女でないもの......。混乱する場で、魔術師と魔法使いは脅威を退け、“隣人”の依頼に応えることができるのか――。