内気な性格で、家族や友人にも本音を話すことができない雫。ひょんなことから学年で一番の人気者・駆と協力して小説を作ることになる。それは、駆の亡き兄が遺した物語を世に出すための「三人」での創作活動。水曜日の図書室での打ち合わせ、そして週末の題材探し――。共同作業を通して、二人の距離は少しずつ縮まっていく。透明だった毎日が色づき始め、小さな幸せを噛みしめる雫。しかし、そんな日々に影を落とすように、母親から予期せぬ言葉を告げられる…。
周囲の顔色をうかがい本音を隠してしまう雫は、誰にも伝えられない想いを150字のSNS『Letter』に綴る日々を送っていた。そんなある日、クラスメートの駆から、『Letter』のコンテストに応募するために「一緒に物語を作ってほしい」と頼まれる。物語の種を探して共に過ごすうち、雫と駆の心は少しずつ通い合っていく。しかしそれは、互いの心の奥に隠した秘密に触れることでもあった――。誰かになりたくて、なれなかった。透明な二人の物語が、今、始まる。