「残念、見そびれたわ」信長横死の凶報に揺れる陣中。秀吉は海路組の秀長らと分かれ、姫路へと駆け出した。天下の命運を握る、電撃の大行軍開始――!
「獲りにくるかこの首。貴様にならくれてやってもよいぞ、秀吉」天正十年六月。備中高松城を攻略中の秀吉のもとに、主君・信長の死の報せが届く。後ろ盾を失い、敵味方もわからない絶望の中、秀吉は信長の最期の言葉を思い出していた。これは、夜明け前の物語。「戯け者」から「王冠」へ。羽柴家生き残りをかけた、秀吉人生で最もハードな日々が始まる――!