パトニー・スウォープ ―デジタル・レストア・バージョン―

“『イージー★ライダー』も凄いけど、もう一本見るべき映画があるわ”とジェーン・フォンダに言わしめ、ポール・トーマス・アンダーソン、ジム・ジャームッシュなど多くの映画作家に影響を与えたアメリカ映画史上最重要作の一本、半世紀超を経て遂にデジタルレストア版で日本初上陸！

あらすじ

1960年代のニューヨーク。マディソン・アベニューにある名門広告会社の創業者が突然亡くなり、会社の唯一の黒人役員であるパトニー・スウォープが予想外の結果によって新社長に選出される。早速、スウォープは会社の名前を Truth and Soul に変更し、ほぼすべての白人役員を解雇してしまう。破壊的で奇抜で斬新だが悪趣味ともいえる過激な広告キャンペーンは次々とヒット商品を生み出し、会社は新たな成功へと飛躍する中、何とスウォープは国家安全保障への脅威であるとして、アメリカ大統領ミミオの陰謀に巻き込まれることになる…。

解説2021年7月7日、85歳でこの世を去ったカウンターカルチャー時代の風雲児、ロバート・ダウニーの代表作。息子でありハリウッドのスター俳優であるダウニー・Jr.はインスタグラムに「彼はアメリカ映画界における偉大なる真の異端児だった。」と記した。1969年の全米公開時、独自の過激なユーモアと世の中のあらゆる欺瞞を風刺する時代の先駆的作品として賛否両論とともに大ヒット、同時期に世にあらわれた『イージー★ライダー』とともにアメリカ映画史においての歴史的最重要作とされている。本作は2019年にジョージ・ルーカス・ファミリー・ファンデーションも資金提供するマーティン・スコセッシのフィルム・ファンデーションが参加して、デジタルレストアが行われ、日本では50年超の時を経て2022年7月に初公開された。ロバート・ダウニーが監督・製作・脚本を手掛け、後にアンリ・パチャードという名でポルノ映画界で大成功を納めるロナルド・サリバンがアソシエイト・プロデューサーを勤めた。撮影は2005年にアカデミー技術功労賞を受賞したジェラルド・コッツ。編集は『エクソシスト』（74）、『フラッシュダンス』（84）で二度アカデミー賞にノミネートされたバド・S・スミス。

キーワード 洋画 アメリカ 社会派ドラマ ハイビジョン PG-12