“独身者”は、身柄を確保されホテルに送られる。そこで45日以内にパートナーを見つけなければ、自ら選んだ動物に変えられ、森に放たれる。独り身になったデヴィッド(コリン・ファレル)もホテルに送られ、パートナーを探すことになる。しかしそこには狂気の日常が潜んでいた。しばらくするとデヴィッドは“独身者”が暮らす森へと逃げ出す。そこで彼は恋に落ちるが、それは“独身者”たちのルールに反することだった―。
新婦ジャスティンと新郎マイケルは結婚パーティーへ向かっていたが、ふたりの乗るリムジンがくねった道で立ち往生し、予定の時刻を大幅に過ぎてしまう。皆から祝福されながらもどこかでむなしさを感じていたジャスティンは、無断で式場を離れたり、ケーキ入刀の時間になっても姿を現さないなど勝手な言動を繰り返し、情緒不安定なジャスティンに当惑を隠せないマイケルも、ついには彼女の元を離れていく...。7週間後、巨大惑星メランコリアが地球に異常接近し、世界滅亡の時が近づいていた…。
ファッション界でカメラマンとして働くカレンは、世界中からオファーが来るほどの超売れっ子。仕事で忙しい彼女を支える献身的な夫、まだ幼い可愛い一人娘――自分でもこれ以上完璧な人生はない、と思っていたカレン。ある夜から、彼女は同じ夢を何度も見るようになる。それは、ホテルの一室で、ベッドに腰をかける裸の男の夢。そしてカレンは仕事先のフランスで、夢で見た男と全く同じ男マチェックに遭遇する。最初はカレンを不審に思っていたマチェックだが、彼女の夢の話を聞き、彼女に興味を示すように。やがて互いに家庭を持つ身でありながら、一線を越えた関係になった二人。しかし、浮気と割り切るマチェックに対して、カレンはどんどん彼との関係にのめり込んでいく。家庭もキャリアも捨てマチェックの仕事部屋に住み着くカレン。そんなカレンとは対照的に、家庭や仕事を優先するマチェック。帰る場所を失ったカレンは、執拗にマチェックを求め、その行動は次第に異常な愛へと変化していく――。
7歳の少女・ソルは、父・トナの誕生日パーティーのため祖父の家を訪ねる。病気で療養中の父と久しぶりに会えることを喜ぶソルだったが、身体を休めているからと、なかなか会わせてもらえない。従姉妹たちと無邪気に遊びまわることも、大人たちの話し合いに加わることもできず、いらだちや不安が募るばかり。やがて父との再会を果たしたとき、それまで抱えていた思いがあふれ出し、ソルは“新たな感情”を知ることになる...。
80年代、イタリア・トスカーナ地方の田舎町。忘れられない恋人の影を追う、考古学愛好家のアーサー。彼は紀元前に繁栄した古代エトルリア人の墓をなぜか発見できる特殊能力を持っている。墓泥棒の仲間たちと掘り出した埋葬品を売りさばいては日銭を稼ぐ日々。ある日、稀少な価値を持つ美しい女神像を発見したことで、闇のアート市場をも巻き込んだ騒動に発展していく...。
パリ近郊の音楽院でヴィオラを学んできたザイアは、パリ市内の名門音楽院に最終学年で編入が認められ、指揮者になりたいという夢を持つ。だが、女性で指揮者を目指すのはとても困難な上、クラスには指揮者を目指すエリートのランベールがいる。超高級楽器を持つ名家の生徒たちに囲まれアウェーの中、ランベールの仲間たちには田舎者とやじられ、指揮の練習の授業では指揮台に立っても、真面目に演奏してもらえず、練習にならない。しかし、特別授業に来た世界的指揮者に気に入られ、指導を受けることができるようになり、道がわずかに拓き始める―。
フランス海軍の兵士/フランス人船乗りのオルドは、若い頃に数か月だけ結婚したエステルが、16年ほど経ってルイーズ・サンドーリと名乗る有名な女優になっていることを知る。写真を見ても見分けがつかないほど別人のようになっているルイーズだったが、オルドは久々の再会を果たし、美しくなった元妻と再び身体の関係を持つ。しかし、思い出話を懐かしむこともあれば、相手が全然覚えていないようなこともあり、オルドはルイーズの変化に戸惑う。本当にかつての妻なのか、彼女としばらく過ごし何があったのかを探ろうとするが・・・
二本目にして最後の長編監督作。題名はランボーの同名の詩から採られている。ペサックで心優しい祖母と二人暮らしをしていた13歳の少年ダニエルが、やがて母が継父と住むナルボンヌに移住し、経済事情から学業を諦めて二輪車販売・修理店で見習いとなる物語には、ユスターシュの少年時代の記憶が多分に投影された。作家によれば、「自分の映画はどれも最初から社会ののけ者の中に身を置く」一方、本作だけは「ある子どもの、普通の生活から脱落者の境遇への移行」を描いている。主題の一つは、聖体拝領の日に初めて異性を意識した経験に始まる、ダニエルの性的な成長だ。半ば様式的な演出が施されたこの寡黙な映画は、繊細なカラー撮影と相まってユスターシュ作品中例外的な輝きを放ち続けている。
ユスターシュにとって最初の長編映画である本作は、四時間近い破格の上映時間を通じて、やはり作家の私的経験に基づいた物語を綴っていく。その物語とは、72年のパリを舞台に、五月革命の記憶を引きずる無職の若者アレクサンドルと彼の年上の恋人マリー、前者がカフェで知り合った性に奔放な20代の看護師ヴェロニカの奇妙な三角関係を描いたものだ。ユスターシュは、当時破局を迎えたばかりだったルブラン(ヴェロニカ役を演じている)をはじめ、自身と複数の女性との関係に基づいて脚本を執筆した。完成作はカンヌ国際映画祭で審査員特別グランプリを獲得。男女の性的関係が台詞も含めて赤裸々に描かれた本作はスキャンダルをも巻き起こしたが、今や映画史上の傑作の一本として不動の地位を築いている。
『ママと娼婦』『ぼくの小さな恋人たち』と併せて、ユスターシュの自伝的三部作を形成する一本。ゴダール提供による『男性・女性』(66)の未使用フィルムを使って撮られた。主演も『男性・女性』のレオー。舞台となるのは、クリスマス・シーズンの仏南西部ナルボンヌ。貧しい青年ダニエルは、モテるためのダッフルコート欲しさにサンタクロースの扮装をして街角に立ち、写真撮影のモデルを務める仕事を引き受ける。やがて彼は、変装した方がナンパに好都合であることに気づくが……ヴォイスオーヴァーを活用して定職のない若者の冴えない日々を描きつつ、やがて彼の滑稽な日常が悲哀へと、期待が幻滅へと転調する語り口が絶妙。ナルボンヌ生まれの国民的歌手シャルル・トレネに捧げられている。
ユスターシュの妻ジャネット・ドゥロにふりかかった災難(ユスターシュと喧嘩して街へ出たドゥロに、二人組の無骨者がつきまとって彼女を困らせた)に基づいて構想された作品。当時ドゥロが秘書として働いていた、カイエ・デュ・シネマ誌のオフィスにある金庫から盗んだカネを使って撮られたとの伝説がある。主人公はタフガイ気取りで品位を欠く、自堕落な生活を送る若者二人組だ。彼らは街をぶらぶらするうちに知り合った女性を口説こうとするが、なびいてこないので腹いせに彼女の財布を盗む。ヌーヴェル・ヴァーグ映画的な街なかでのゲリラ撮影を活用しながらも、ここでのパリは生きづらい寒々しく退屈な街へと変貌しており、登場人物の「リアルな」描出ともども新世代作家の台頭を印象づける。
11歳のマリアは、湖に隣接する広大なゴミ集積場の近くで、母親のリリベスと共にゴミ収集をしながら暮らしているリリベスは、街の組織と取引をし、飼い犬を売って生計の足しにしようとするが、不測の事態により取引ができなくなってしまう。トラブル解決のため、リリベスはリサイクル施設にマリアを預け、ひとり街へと出かけていく。「すぐに戻る」という母の言葉を信じて待つマリアだったが、母は何日経っても戻らない。マリアは戸惑い、混乱し、言葉にならない怒りを募らせていく。
第1話「不法挿入」見知らぬ侵入者に唇を奪われ強引に…。/第2話「さまよう淫霊」人里離れた古城、妖艶な貴婦人が強烈なフェロモンを漂わせ…。/第3話「花びらの誘惑」花屋で働く若い女が、狂おしいほど身もだえて…。/第4話「痴女の宅急便」妻が突然外出したため、ピザの配達にやってきた美しい女性を部屋へ招き入れた。カメラ好きの彼女の卑猥な体験談を聞くうちに…。
第1話「飢えた女豹」狙った獲物は逃さない豹のような女がひとり…。/第2話「セックスと幻とビデオテープ」届けたビデオには、淫らな自分が映っていて…。/第3話「肉体のシンフォニー」私のチェロの先生は、セックスにおいても類まれなテクニシャン…。/第4話「熟女の選択」30歳を機に三人の男から本命を選ぶことを決意した…。/第5話「無抵抗の女」招待された家で、彼女が全裸で寝ていたので…。
第1話「孤独なジェラシー」夫婦関係を修復する過激なSEX本を知り…。/第2話「秘密の性歴」見知らぬ女から恋人宛てに留守番電話が入り…。/第3話「愛の料理人」コックの料理を気に入り、見返りとして自らの肉体を差し出すが…。/第4話「芸術家の密かな愉しみ」淫らな光景に発情しながら一心不乱にシャッターを切る…。/第5話「快楽を乗せる女」美人タクシードライバーは、欲望のおもむくまま今日も街を流していた…。
第1話「甘美な密会」親友から夫の浮気調査を依頼され…。/第2話「女流作家の性態」“売れ筋を書け”と言われ、大胆な官能小説を創作するが…。/第3話「魅惑のランジェリー」恋人の心を取り戻すため、刺激的なランジェリーで挑発するが…。/第4話「濡れる待合室」ある精神科医の待合室、男女3人が無関心を装いながら性の妄想を巡らして…。/第5話「魔法の媚薬」飲めばみるみる性欲が湧いてくる魔法の媚薬を手に入れた…。
第1話「家政婦の誘惑」妻の目を盗み、一線を越えて激しく愛し合う家政婦と夫…。/第2話「メランコリックな女」性に飢えた年下の男たちと情事にふけて…。/第3話「欲しがる女」親友が付き合っていた過去の全ての男と寝る女…。/第4話「覗かれた別荘」昼間から愛の行為を繰り返す淫乱夫婦を覗き見て…。/第5話「淫らなルームメイト」その昔ルームメイトだった、心も体もすべてを捧げたかけがえのない愛人から手紙が届き…。
第1話「歪んだ欲望」あまりにも異常な性癖をもつ男が現れて…。/第2話「ひとりぼっちのアバンチュール」夫の浮気を気にかけながら…。/第3話「踊るフェロモン」強烈な悩殺フェロモンで男どもを次々と誘惑…。/第4話「秘密のベッドルーム」親友の、目を疑う淫らな光景を目撃…。/第5話「快楽への扉」ふと目覚めた部屋を見渡せば、4つの白い不思議なドア。それは経験したこともない過激な快楽への扉だった…。
富豪シャンボン家に仕える庭師の娘ドリスは一家のハンサムな息子エリックに淡い恋心を抱いていた。だが弟エリックを溺愛している姉カルラにけしかけられ、彼はドリスに無理強いしてしまう。処女を喪失したドリスは性的快楽を味わえぬ体になってしまった。事態を知った一家は体裁のため彼女を寄宿学校に入れる。女友達レアの誘いで見た前衛ショウの演出家リュックに惹かれたドリスはパリに向かい劇団の裏方として働くことになり…。
南仏ニースに住む美しい娘キャロルは、厳格な父と従順な母と共にごく普通の生活を送っていた。キャロルには同僚の彼氏エリックがいたが、彼女は性に嫌悪感を抱き淡白な付き合いだった。だがある日、エレベーターに乗ろうとした時、ある男性に見とれ誤って転落してから、彼女は強い欲望を感じるようになる。エリックに自ら迫り拒絶され、変化に戸惑いながらも性欲を抑えきれない彼女は、勤務先社長の甥の誘いに乗ってしまい…。
トラウマを抱えたジャーナリストが人里離れた村へ辿り着く。そこで両親の不可解な死を調べる若い女性と出会う。
ベルナデット・シラクは、夫ジャック・シラクを大統領にするため、常に影で働いてきた。ようやく大統領府であるエリゼ宮に到着し、自分の働きに見合う場所を得られると思っていたが、夫やその側近、そして夫の広報アシスタントを務める娘からも「時代遅れ」「メディアに向いていない」と突き放されてしまう。だが、このままでは終われない。参謀の“ミッケー”ことベルナール・ニケと共に、「メディアの最重要人物になる」という、華麗にして唯一無二の“復讐計画”をスタートさせる!
16世紀の日本。ハイランダーを倒し世界最強の支配者になることをもくろむ魔術師ケインは、マクラウドとの対決で、霊山の洞窟に閉じ込められてしまう。400年の時が流れた1994年のニューヨーク。ハイランダーは古美術商ラッセル・ナッシュと名乗り平穏な生活を送っていた。しかし日本の大企業が伝説の霊山付近に工場を建てたことでケインが蘇り、再びハイランダーと魔術師の壮絶な戦いが始まってしまう。
西暦2024年。地球はオゾン層を失い、巨大なシールドに覆われていた。その開発者のひとり、マクラウドは今や65歳の老体だったが、その正体は500年前、惑星ザイストから地球に流刑にされた不死身のハイランダーだった。ある夜、高温多湿の地球を管理するシールド・コーポレーションに反抗を企てるコバルトの指導者ルイーズと出会った直後、宿敵カターナ将軍の刺客が現れる。死闘の末、彼らを倒しかつての力を取り戻し若返ったマクラウドは、再び不死身の戦士ハイランダーとして蘇る。
マリーは35歳。夫のフランソワと結婚して12年、2歳になるポールと3人で暮らしている。マリーは夫を愛しているが、セックスに満足できない日々が続いていた。ある朝、彼女は仕事の営業で見知らぬ男の家をノックして中年のアフリカ系アメリカ人のビルと知り合う。ビルの風変わりな性格と逞しい肉体に好奇心をそそられ少しでも長く一緒にいたいと考え、恥じらいながらも全裸になるマリー。情欲の疼きに勝てず不倫関係を持ち、マリーは何回もエクスタシーに導かれる。家に帰って何事も無かったように過ごすが、いつもと違う愛撫に気づいた夫はマリーに詰めよる。マリーは全て話し、家族は崩壊の道へと進み始めるが・・・。
ヴィクトリアは刑事事件専門の30代のバツイチ弁護士で、二人の娘の子育てに奮闘しているシングルマザー。家の中は猥雑で、ベビーシッターが居着かない。彼女は洞察力があり皮肉屋だが現在、感情的に崩壊寸前の状態。精神分析のセラピーを受けたり、占い師に運勢を見てもらっている。ある日友人の結婚式で、ヴィクトリアは古い友人のヴァンサンと以前担当した薬物事件の依頼人サムに出会う。その翌日、ヴァンサンが恋人の殺害未遂容疑で逮捕される。無実を証明できるのは被害者の飼い犬ただ一匹。ヴァンサンに頼まれて仕方なく弁護を引き受けたヴィクトリアだったが、その一方で、元夫のSNS上での迷惑行為に対応したり、なぜかサムを住込みのベビーシッター兼助手として雇うことになったり、彼女の人生に数々の波乱が巻き起こる…!
舞台はスイスの山中に建つ古いホテル。ここの持ち主だった祖父母に育てられたヴァランタンが、ホテルが取り壊されると聞いて記憶をたよりにやってくる。今は無人と化したホテルの中を歩きながら、彼は少年時代の懐かしい記憶の数々を思う。あこがれの“世界一の美女”や女性歌手とピアノ弾き、魔術師、思い出話がいつも面白かった祖母。少年ヴァランタンにとって大人たちの世界は素晴らしく魅力的なものだった。過去と現在が交錯するホテルで、シュミットがつむぎ出す夢幻的な舞台がいま始まる。
17世紀のスイス、グリソン州独立の最大の英雄であるイェナチュは、宿敵ポンペウスを殺し、権力を手中に入れた。しかし、数年後には“謎の人物”によってイェナチュもまた殺された──。現代の記者、クリストフはイェナチュの墓の発掘を指揮した人類学者トブラーとのインタビューの仕事を引き受けた。トブラーは一風変わった人物で、イェナチュに取り憑かれている。やがて、ポンペウスの暗殺のあった城に、末裔の老嬢プランタを訪ねた帰路、クリストフは不思議なことにイェナチュに出会う。既視体験(ルビ:デ ジャ ヴュ)に悩まされるクリストフは謎を究明するべくもう一度城に向かうも、何とそこでポンペウス暗殺の現場を目撃。そして、ポンペウスの美しい娘ルクレツィアの姿を発見し…。
1971年。農家の娘デルフィーヌは、家族の束縛から離れ、経済的にも自立するためにパリに移り住む。ある日、偶然乗り合わせたバスで、女性解放運動家のキャロルと出会い、ふたりは情熱的な恋に落ちる。しかし、デルフィーヌの父親が脳卒中で倒れ、デルフィーヌは実家に戻って母親の農場を手伝うことになり、キャロルはデルフィーヌを追って農場で一緒に暮らすことを決めるが・・・
パリの高級ホテルの支配人であるフェリックスは、パンデミック期間中に秘密のビジネスを始めることを決意する。それは特別な顧客の為にホテルの一室に若く綺麗なエスコートを送り込むことだった。時には顧客の話し相手になったり、時には一緒にお風呂に入り、そして時には存分にセックスを楽しんだり、その一室では美しいモデルたちによる最高級のおもてなしが行われる。やがて様々な事情や欲望を持った顧客とモデル達に複雑な関係性が生まれていき・・・
欧州宇宙機関(ESA)で日々訓練に励んでいるフランス人宇宙飛行士のサラは、「プロキシマ」と名付けられたミッションのクルーに選ばれる。夫と離婚し7歳の娘ステラと2人で暮らす彼女は、このミッションに旅立てば、約1年もの間、娘と離れ離れになる。ロケット打ち上げまでの2ヶ月間、過酷な訓練の合間に、娘は母と一つの約束をする。「打ち上げ前に2人でロケットを見たい」と。母は約束を果たし、無事に宇宙へ飛び立てるのか。
冒険心あふれる少女マーラは親を突然の事故で失い、心が色あせた日々を送っていた。ある日、無断で街へ出かけた弟チャーリーを探しに行ったマーラは、チャーリーと共に“プレイモービル”の展示会場へ迷い込む。すると突然、光が彼らを包み込み二人は“プレイモービル”の世界へと吸い込まれてしまう。その世界でバイキングとなったチャーリーは、悪の皇帝マキシマスにさらわれてしまう。マーラはお調子者のデル、スパイのレックス・ダッシャーなどたくさんの仲間に助けられ、チャーリーを探す旅にでる。果たしてマーラはチャーリーを救い、無事に元の世界に帰ることが出来るのか!?
かつてレーサーだった男ジャンは今や記憶を失いかけ、心から愛した女性アンヌのことだけを追い求めていた。そんな姿を見た息子はアンヌを探し出し、別々の道を歩んでいた2人は再会。長い年月が過ぎた今、アンヌとジャンの物語が思い出の場所から始まろうとしていた……。
過激派組織「IS」が、女性弁護士バハールの住む町を襲撃。男は殺され、子供はさらわれ、女たちは性奴隷の運命をたどる。しかしバハールは息子を取り戻すため脱出し、武装部隊「太陽の女たち」を結成。戦場記者マチルドが取材を敢行するが、地獄よりも過酷な闘いが待ち受けていた!!
時は1832年。22歳のラファエルのギャンブル癖は自殺する一歩手前まで追い込んでいた。セーヌ川に投身する直前に店主から奇妙な“悲しみの皮”という品を進められる。それは、願った事はなんでも叶える事と引き換えに、人生が短縮していくというものだった。
男は現金が入ってるカバンを受け取り、夫婦は殺し屋の人質となってしまう。
カンヌに暮らす16歳の少女ネイマは今までと違う刺激を求め、帰省していた従姉ソフィアと夏休みを過ごすことに。ソフィアは普段はパリに暮し、22歳ながらも高級ブランド品を身に纏い、肉感的な体つきで男を虜にする魅力的な女性になっていた。ネイマが初めて経験する大人の世界で自由奔放に振る舞うソフィアと彼女に群がるお金持ちの男たち。別荘地でのグループディナーや高級クルーズ体験など、ネイマにとってはすべてが初めてで刺激的な経験をしていくが・・・
マチューとアナは、幼少期の病気が原因で生まれた時から隔離された部屋から出られない11歳の娘がいた。二人は愛する娘のためなら何でもした。ある日、パリを大地震が襲い、突如町が濃い霧に包まれる。その霧には毒素が含まれ、吸ってしまうと命を落としてしまうことが分かる。夫婦はビルの屋上に逃げて助かったが、一方娘を部屋から出すことは出来ず、しかたなく2人だけで屋上に避難したのだった。救助にあたっていた、レスキュー隊も事態を収められず、不安が続く中、娘の命をつなぐ隔離装置のバッテリーが切れる時間が刻一刻と近づいてくる。マチューとアナは、霧の中に飛び込み、どうにかして娘の装置のバッテリーを入手し、交換しなくてはならないが・・・。
母親が凶悪な殺人に手を染めていることに気付き、逃亡を図る少女アリス。偶然に出逢った殺し屋のヒューゴの助けられ、別れた父親のところに向かうが・・・。リュック・ベッソンが発掘したCM出身の映像作家メガトンがスタイリッシュに描くバイオレンスな愛の物語。
1951年ベトナム、サイゴン。浪費家の家長の家に雇われ、田舎から奉公にやってきたムイは10歳の少女。家には働き者で優しい母と3人の甘やかされた息子たち、孫娘を亡くしてから引きこもっている祖母がいた。ムイは、年老いた先輩奉公人のそばで働きながら、料理と掃除を習い一家の雑事を懸命にこなしていく。ある晩、家長が一家の蓄えを持って消えてしまい、家族は苦境に陥る。そしてムイは、長男が連れてきた友人クェンに出会い、淡い恋心を抱くようになる・・・。10年後、美しく成長したムイは、音楽家になったクェンの家に奉公に出る。恋人がいながら、クェンはムイの献身的愛情と花に対する嗜好に気付きはじめて・・・。
赤い旅団のメンバーであるアドリアーナ・ファランダ(ダニエーラ・マッラ)は、プロレタリア革命は成功すると強く信じ、愛する娘と離れ、運動に身を投じている。1977年に起きた大学の経済学部長襲撃事件にも実行犯として関与し、誘拐前のモーロを尾行するなど積極的に活動するも、モーロ誘拐の肝となる活動には参加させてもらえないことに不安も覚えていた。一方で赤い旅団は、誘拐に成功したことで入団を希望する人間が増え、活動は順調にいっているかのように見えた。しかし、メンバー間で、モーロの処遇をどうするかで意見が激しく紛糾していき、アドリアーナも追い込まれていく。モーロ誘拐の事件現場に急行した、妻エレオノーラ・モーロ(マルゲリータ・ブイ)を待っていたのは、銃弾が多数撃ち込まれた、見るも無残な夫の車と、血を流して倒れている護衛の姿、そしておびただしい数のマスコミだった。家を訪れる議員たちは、彼女にもっともらしく慰めの言葉を掛けていき、形ばかりの抱擁を求めてくる。子供たちと共に家に籠り続けていたある日、モーロからの手紙が届く。しかし、ザッカニーニをはじめ、政府は赤い旅団との交渉に応じず、エレオノーラは憤慨する。4月30日、赤い旅団から電話がかかり、すぐさま大統領に連絡をとるが、またも真剣に取り合ってもらえず、失望し涙するエレオノーラ。そして、あるシスターからモーロを見たという証言を聞き、藁にも縋る思いで現場に向かうのだが…。5月8日、目隠しをされた神父が、赤い旅団のアジトとなっている暗いビルの中へと入っていく。さらに隠し部屋に入っていくと、そこにはアルド・モーロの姿があった。約55日ぶりに赤い旅団以外の人間と会ったモーロは、「ここで初めて人の顔を見ます」と神父に語りかけ、強く手を握り、告解を始めるのだった。そして翌5月9日、モーロは目隠しをされ車のトランクに乗せられる。コッシーガのもとには、カエターニ通りで不審な車両が発見された、と緊急無線が入る。
1978年、イタリア。戦後長らく政権を握っているキリスト教民主党の党首アルド・モーロ(ファブリツィオ・ジフーニ)は、共産党との連立政権を実現させるべく奔走していた。これは冷戦下で西側と共産主義が手を取ることを意味していたために、国内外問わず、激しい反発を受ける。無論、党内のモーロと対立する右派系の派閥からの批判も非常に強く、モーロと旧知の仲であるバチカンの教皇パウロ6世(トニ・セルヴィッロ)にも苦言を呈される。それでもモーロは交渉を続け、連立政権の話はまとまった。そんな最中の3月16日、アンドレオッティ内閣(ファブリツィオ・コントリ)の信任投票のため、議事堂に車で向かうモーロは、道中で、極左テロ組織「赤い旅団」に襲撃され、そのまま誘拐されてしまうのだった。モーロ襲撃・誘拐が判明してすぐに、議会では緊急会議が開かれる。指揮を執るのは、内務大臣フランチェスコ・コッシーガ(ファウスト・ルッソ・アレジ)。彼はモーロを父と慕い、モーロ救出に全力を注ぐことを決意、辞表まで準備する。ほどなくして、赤い旅団からモーロの写真とともに犯行声明が届く。すぐさま、ローマに巨大な包囲網が張られ、徹底捜索が敢行。コッシーガの号令と共に、省内に大規模な通話傍受センターが開設され、日夜、イタリア中の通話が監視されることに。しかし大きな手掛かりは掴めず、コッシーガも精神的に参り、疲弊していく。そして誘拐から14日目の3月29日、旅団に囚われているモーロから手紙が届くのだった。それは事実上の裏取引を持ち掛ける内容で……。バチカンの教皇パウロ6世も、モーロ誘拐に衝撃を受け、救出の策を練っていた。信者に向かって、アルド・モーロのために祈ろうと強く呼びかけ、モーロ解放のために身代金として200億リラを用意する。「アルドは大事な友である」と、司祭を通してアンドレオッティ首相に掛け合うが、首相から話を聞いた将軍たちは「血が流れる」と口々に大反対。一方で各党の党首たちは、概ね、賛成を表明。政府内の足並みは揃わず、また肝心の身代金を渡そうとしていた相手が、どうやら詐欺師であることが判明する。パウロ6世のモーロ救出構想は振り出しに戻り、教皇は、赤い旅団のメンバーに直接語りかけることにする。
ポルトガルのサッカー選手であるディアマンティーノ。彼はプレーの最中に幻想の世界に入り込み、メイクマジックを生み出すスーパースターだった。しかし国の期待を背負ったW杯決勝戦でいつもの幻想世界を生み出せず失敗してしまい、引退を表明。失意の彼は人生の意味を探す旅に出るものの、何故かマネーロンダリングしていると疑われ、更には遺伝子操作でおっぱいが巨大化するなど、ディアマンティーノを利用する者たちのせいで未知なる経験をさせられる・・・・。
他人の戯曲を盗んで発表したことで、一躍成功をつかんだ男ベルトラン。2作目を期待されるがペンは進まず、パトロンからは矢の催促が。執筆の場である別荘に着くと、吹雪で立ち往生した男女が窓ガラスを割って入りくつろいでいた。腹を立てたベルトランは、バスタブにつかっていた娼婦エヴァに文句を言おうと近寄るが、彼女に一瞬で心を奪われる。次作の題材という名目でエヴァに近づくが冷たくあしらわれ、思うようにならない関係に苛立ちを募らせたベルトランは、周囲の人間を巻き込み官能と破滅の道を突き進んでゆく……。
ジェーンが40歳の誕生日に、自身の30歳の誕生日を回想する間、アニエス・ヴァルダの伝説の女性への尽きることのないイメージがヴィヴィッドに展開する。その空想は、犯罪映画の妖婦、サイレントシネマの凸凹コンビ、モンローのように男たちのファンタジーの対象である女性、よくあるメロドラマの恋人たち、西部劇のカラミティ・ジェーン、ターザンのジェーン、そしてジャンヌ・ダルクへと、ジェーンのイメージを自由自在に拡張させていく。アニエスはまるで自身が画家でもあるかのように、ジェーンを名画の中に息づかせることも忘れない。一方で綴られるジェーンの日常のスケッチ。そこにはセルジュ・ゲンズブールや娘たちとの時間も織り込まれる。そのどれもが、シャイで大胆で逞しく、危うくて儚くて美しい、ジェーン・バーキンの魅力を余す事なく切り取った、アニエスによる私的な肖像画になっている。
娘(シャルロット・ゲンズブール)が自宅の庭で開いたパーティーで、泥酔した同級生の少年ジュリアン(マチュー・ドゥミ)を介抱したマリー・ジェーン(ジェーン・バーキン)は、あろうことか15歳の少年に不思議な感情を抱く。ジュリアンもまた、40歳のマリー・ジェーンに恋愛感情を持っている。微妙な力関係の中、人目を盗んで密会を重ねる二人。そんなある日、二人がキスを交わしているところを、ルシーに目撃されてしまう。
不動産会社に勤めるジュリアンはカフェを経営する妻と息子と3人で暮らしている。アパートを探す25歳のアリスと会っていくうちに互いに惹かれ合い、イケないと分かりつつもアリスの魅力に逆らえず、肉体関係を持ってしまう。妻のマリーに隠して関係を続けてしまうが、アリスはマリーのカフェでバイトとして働くことになり・・・
パリ郊外の団地で暮らす、エキゾチックアニマル愛好家のカレブ(テオ・クリスティーヌ)はある日、珍しい毒グモを手に入れる。日々、スニーカーの転売で稼ぐカレブは、同じアパートに住むトゥマニから注文を受けたスニーカーを渡す。その直後、原因不明の死を遂げるトゥマニ。警察は謎のウィルスが発生していると判断し、建物は封鎖され住民たちは閉じ込められてしまう。その裏で、カレブの購入した毒グモが脱走し、猛スピードで繁殖し始めていて……。
1913年、オーストリア=ハンガリー帝国が栄華を極めた時代。イリスは、ヨーロッパの中心、ブダペストのレイター帽子店で働くことを夢見てやってくる。そこは、彼女が2歳の時に亡くなった両親が遺した高級帽子店だ。だが今のオーナーであるブリルは、突然現れた彼女を歓迎することはなく追い返してしまう。オーストリア皇太子も訪れるような華やかで憧れの場所に見えた帽子店。しかし、そこには大きな闇が隠されていた。裏ではウィーンの王侯貴族に店の女性を捧げているという。またイリスには兄がいたことを初めて知るが、兄カルマンは伯爵殺しという大きな事件を起こしていた。彼女は失踪している兄を必死に探し始めるが辿り着けない。やがて兄とその仲間たちによる貴族への暴動が起こる。イリスもまた第一次世界大戦前に激動するヨーロッパの渦に巻き込まれていく。果たして、彼女は兄と巡り逢うことができるのか?そして高級帽子店が行きつく運命は?
1923年、第一次世界大戦後のフランス。40万人もの行方不明者を出したアルゴンヌ戦で戦い、それぞれ心に傷を負った兄と弟。兄のジョルジュは戦友のディオフォと共に西アフリカのオートボルタへ旅に出ていたが、ある不慮の事故に遭い、失意のまま母国フランスへ向かう。しかし、弟のマルセルは戦争の後遺症で言葉を失い、心を閉ざしていた。マルセルの恋人を見つけようと奔走するジョルジュだったが、マルセルの手話の先生に惹かれていき…。
少年ジュリアンは夏の別荘で出会った従姉妹のジュリアに恋をする。しかしジュリアはそっけない。開放感に満ち溢れた真夏の避暑地ー抑えきれないジュリアンの性の欲求は、別荘の使用人マチルドらによって満たされていく。 一方、ジュリアも次第にジュリアンの事が気になっていく…。思春期の揺れ動く性を、大胆に美しく描いた幻の問題作。
バカンスを過ごしていたジャン・ポール(アラン・ドロン)とマリアンヌ(ロミー・シュナイダー)だが、マリアンヌが招待したハリー(モーリス・ロネ)と娘ペネロープ(ジェーン・バーキン)がやってきてから雰囲気は一変する。ハリーはマリアンヌの元恋人で、ジャン・ポールはハリーに劣等感を抱えていたのだ…。
有名人のスキャンダルを暴く妖艶で美しい女性写真家クレリア。金と権力に支配され、欲望とセックスが渦巻くいかがわしい世界に身を置くクレリアは、全く正反対の世界で生きる編集者のクレーヴに惹かれ結婚する。しかし、お互いの心の空洞を埋めるかのように、時も時間も忘れ激しく貪りあう2人の間に、ある日、1人の才能溢れる情熱的な写真家のネモが現れ・・・
19世紀アメリカ、ネブラスカ。小さな集落で暮らす独身のメアリー(ヒラリー・スワンク)は、病で豹変した3人の女性をアイオワの教会まで連れて行く役目《ホームズマン》に立候補する。そしてその直後、彼女は木に吊るされた悪党ブリッグス(トミー・リー・ジョーンズ)に遭遇、処刑寸前だった彼を、旅に同行することを条件に助け出した。こうして始まった、孤独な女と大悪党の、約400マイル(650km)の長い旅。しかし、彼らを待ち受けるのは、地獄と形容され生きて帰ることもままならない最も危険な荒野だった!過酷な気候、狂暴な先住民、そして命を狙う盗賊たち・・・。2人は無事にこの任務を全うすることができるのか!?
寄宿学校では学期末の数日を、女生徒達がもどかしく過ごしていた。その中にビリティス(パティ・ダーバンヴィル)という美しき少女もいる。そして、夏休み。彼女は、父の女友達の娘メリサ(モナ・クリステンセン)とその夫ピエール(ジル・コーレル)の住む南フランスはプロバンス地方で、その夏を過ごすことになった。サントロペ近くの高台にあるメリサの家は、牧場のある12世紀風の豪邸。そしてピエールは馬の調教師。だがビリティスは生理的に彼を好きになれない。それにくらべメリサの高貴なエレガントな美しさ。ビリティスはうっとりとした。だが、反面、メリサとピエールの夜は、サド的な夫と妻いう異常な関係。ある日、メリサとビリティスは海へ行く。そして、そこでビリティスは好意を寄せていた写真家ルカに再会。彼はアルバイトに海辺で写真店を開いていた。ルカの事も気になるビリティスだが、大人の女性であるメリサの美しさに惹かれていく・・・。
ナポレオン政権下の1850年代のフランスの田舎の村。働き盛りの男たちはみなレジスタンス活動に明け暮れ、終いには投獄されてしまう。そして、女だけが残された。小麦を収穫してパンを作り、果物を摘み、牛から乳を搾る・・・女だけで平和な日々は続いた。しかし女たちは知っていた。このままでは村に「未来」がないことを。女たちは子孫を残すために、もし男がやって来たら、みなで共有しよう―と、秘密の約束をかわす。そこへ、ひとりの若い男がやって来た。若く健康なその男の素性はまったくわからないものの、男を村に引き留めるために、村1番の聡明な美しい女が世話係としてつくことに。美しい大自然の中、衣食住を共にしていくうちに、その女の生命力あふれるたくましさ、美しさに魅了された男は、密かに女と関係を持つ―。しかしその事実はすぐ皆が知ることとなる―。
人里離れた森の奥深くで父親と原始的な生活を送る少年マルコ。厳格な父親に森を出ることを禁じられ、外界との接触は一切ない。ヘッドホンで聴く音楽と、“葉っぱの子”の絵本に慰めを求める毎日だ。ある日、マルコは森の廃車で母親と暮らす同世代のミコと出会う。彼との交流はマルコの孤独を癒やしていった。だが父親の目を盗んでミコに会いに行くマルコに残酷な出来事が訪れる。父親の教えに従い、ミコを連れて“妖精”を探す旅に出るが、森の外ではウイルスが猛威を振るう危険で荒廃した社会がふたりを待ち受けていた。
惨めな仕事から哀れな強盗まで、エロティックな体験から恋愛に対する幻滅まで。アントワーヌとフレッドは愛、友情、他者との付き合いが何よりも豊かな日常生活で、時に痛みを伴いながら人生を学んでいく。
二人の息子、ソフィアヌとジャン=ジャックと共にブレストに住むシングルマザーのシルヴィ。あるときソフィアヌが一人で留守番をしている間に怪我をしてしまう。それを福祉当局に通報され、調査中、ソフィアヌは施設に預けられることに。シルヴィは司法が間違っていると確信し、息子を取り戻すために戦う。
ある夜、危険にさらされているという女性から警察に通報があった。この電話に出たのはアンナ。そして男が逮捕される。数週間後、司法は証拠を集めようと動きだし、アリー、アンナとダリーは事件の夜の残響に対峙することになる。