銭天堂の店主・紅子は、しばらく店を休みにして、看板猫の墨丸とともにのんびりと旅へ出ることに。旅の支度を進め、トランクに駄菓子をいくつも詰めていくうちに、懐かしい商品『正義の味方 ヒーロー刑事プリン』を手に取る。紅子は、30年前に出会ったひとりの男ことを思い出す…。
百合子の悩みは、乗り物に酔いやすいこと。遠くへ引っ越した友人に会うために新幹線に乗るが、いつものように酔って気持ちが悪くなってしまう。すると、となりの席に座っていた紅子が、『酔わんようかん』という駄菓子を取り出す。百合子がこれを食べると、気持ち悪さが消え、二度と乗り物に酔わくなくなるのだが…。
葵の祖父・順平が営む温泉旅館「ささめ」のお湯は、肩こりに効くと評判だ。しかし、順平がぎっくり腰で動けなくなると、お客たちは「肩こりがひどくなった」と言い出すように…。旅館の先行きを心配する葵に、順平は、とある屋台で買ったふしぎな駄菓子『肩こり地蔵まんじゅう』の話をしはじめる。
紅子は、かつて訪れた温泉旅館「ささめ」のお湯の評判が落ちてしまったことを聞く。旅館の主人・順平は、むかし紅子から買った『肩こり地蔵まんじゅう』の力で、ずっと温泉を守ってきたが、今は腰を痛めて動けない。そこで孫の葵が、自分にも同じものを売ってほしいと頼みこむ。
会社員の向井は、風景写真を撮るのが趣味だ。しかし、社員旅行でやってきた花見会場は人であふれていて、きれいな風景が撮れない。そんなとき、紅子から『写らんシール』をもらう。これをカメラに貼れば、人ごみの中で写真を撮っても人が写らなくなり、景色だけが撮れるという。おかげで向井は次々と満足のいく写真を撮れるようになり…。
食いしん坊の英也は、家族で旅行中。遊園地でポップコーンを食べすぎて夕食のバイキングが食べられそうにない。なんとかおなかを空かせたいと思っていたところ、偶然、紅子の飼い猫・墨丸が毛皮のマフラーに変身したところを目撃する。そして、今見たことをだれにも言わない代わりに、紅子から『底なしイ~カ』をもらう。
妻に先立たれ、寂しさを抱える五郎の唯一の楽しみは海で釣りをすることだ。けれど釣りを終えてだれもいない家に帰るくらいなら、自由に空を飛ぶカモメのようにどこかへ行ってしまいたいとも思う。ある日、海で紅子と出会い、五郎は紅子に釣りのコツを教えて、2人は楽しい時間を過ごすのだが…。
和菓子屋「皐月堂」を営む、はるかと兄の一志は、和菓子作りの腕を競い合う「和菓子コンテスト」での優勝を目指している。しかし、ライバル店に一志の和菓子のアイデアが盗まれてしまって…。落ち込むはるかのもとに、旅行中の紅子がおみやげに菓子を買おうとやって来る。
和菓子コンテストで敗れた兄・一志に元気になってほしい、はるか。紅子にもらった、食べるとアイデアがどんどん思いうかぶ『アイディアあんこ』をプレゼントすることに。一志は新しい和菓子のアイデアを思いつくが、そんなものは食べていないという。実は、こっそり店に忍び込んだ別の人物が食べていたのだ…。いよいよ紅子の旅も最終章!
旅先の紅子は、銭天堂で留守番をしている金色の招き猫たちから『連絡落雁』を受け取り、店に帰り着く。すると、そこには見知らぬ少年がいた。紅子が旅に出ている間にやってきた幸運のお客様の望みとは…?
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