嵐のように吹き抜けた恋の後、少年が見つけた「僕の世界の中心」とは―ドイツ児童文学界で著名なアンドレアス・シュタインヘーフェルの『Die Mitte der Welt』(Center of My World)が原作の、美しい映像と軽快でポップな演出と共に繰り広げられる、ある少年とその家族のひと夏の物語。主役のフィル役を演じた子役出身のルイス・ホフマンは『ヒトラーの忘れもの』で国際的に注目を集め、2015年東京国際映画祭にて最優秀男優賞を受賞した。本作では好きな人への思いに翻弄される思春期の少年の繊細な心を自然体で見事に演じ上げた。フィルが恋に落ちる転入生のニコラス役を『モンスターハンター』のヤニク・シューマンが、またフィルのエキセントリックな母親役には『コリーニ事件』のザビーネ・ティモテオが好演している。