- 配信期間: 2024/10/01 ~
- みんなの評価:
「命」と向き合ったら「心」にふれた。
あらすじ
出会いと別れが交錯する命の現場で紡がれる「わたしたち」の物語――舞台は九州・熊本の看護師養成機関。幼い頃に母親を病気で亡くした学生、木津川あかねは、大学を中退した幸助、元居酒屋店員の俊夫、シングルマザーの玲子ら様々な事情を抱えた仲間と学内演習に励んでいた。そしてついに迎えた病院での実習。古村という患者の担当となり、病状の深刻さに戸惑いながらも交流を深めていくあかねだったが、その矢先、あかねの些細なひと言が原因で、古村が心を閉ざしてしまう……。それまで日々の実習や実習記録の提出に追われ、看護とは何かを見失っていたあかね。だが古村の葛藤に触れ、大切なのは、患者の本当の苦しみに寄り添うことだと気づいた彼女は、古村の願いを叶えようとする――。
解説少子高齢化が進み、2014年に新成人となる若者の数が過去最低を記録。なかでも、医師不足、看護師不足は深刻化し、看護や介護を取り巻く環境は大きく変化している(※1)。そんな現代社会を背景に、自らの意志で看護の道を選んだ若者たちが、葛藤しながらも命と対峙していく姿を描いたのが、本作『スクール・オブ・ナーシング』だ。熊本県・人吉市の看護師養成機関(※2)に通う、学生の木津川あかねとその仲間たちは、学内演習を経て、一人の患者を受け持って看護の方法を学ぶ病院での実習に取り組むことに。不安でいっぱいの彼らを待ち受けていたのは、担当患者の病状の深刻さや、その家族背景といった、学校の教科書では学べない“現実”だった―――。果たしてあかねたちは、壁を乗り越えることができるのか?“看護”という専門性の高い仕事を取り上げながら、本作に込められているのは“目標を持つことの尊さ”、そして“誰かに必要とされることへの感動、喜び”といった、誰もが心動かされる普遍的なメッセージ。そして、看護師養成機関には、高校からストレートで入学した者もいれば、社会人経験者もおり、そんな多様な背景を抱えた若者たちの青春群像劇としての側面も、本作の魅力のひとつだ。あかね役に抜擢されたのは、期待の新星、桐島ココ。そのフレッシュな演技で、初々しい看護師のたまごを等身大で体現。そんな新人女優の誕生を、円熟味ある演技で支えているのは、ベテラン、榎木孝明。患者でありながら時に父親のような包容力であかねと接する患者、古村明役で存在感を発揮している。そのほか、佐伯日菜子、愛華みれ、吹石一恵(友情出演)ら実力派たちが脇をかためる。メガホンをとったのは、数々の作品に助監督として携わり、本作が監督デビューとなる足立内仁章。熊本、鹿児島でオールロケを敢行し、人吉や天草・御所浦ほか美しい風景が物語を彩る。患者ひとりひとりの“命”、そして“心”と向き合う看護のかたち――――。看護教育現場への長期にわたる取材に裏付けされた圧倒的リアリティと、ヒューマンドラマが融合した珠玉の感動作がここに誕生した。※1 2015年看護師就業者数は150万人。厚労省の机上の推定では看護師不足の問題はなく需要も満たされていると言っている。しかし医療の現場には、看護師不足は長い間深刻な問題として存在している。例えば、看護師不足によって病院では病棟閉鎖、看護師自身には夜勤回数・残業時間の増加・疲労の蓄積さらには離職率の上昇等々である。 厚労省看護職員需給見通しに関する検討会議(2014.12.1)によると、厚労省の第8次看護師需給見通しでは、2025年には約200万人の看護職人員が必要と推定していると記録されている。 また、看護職者の年間離職者数は約12万人に上るため新規看護師資格取得者数(約5万人弱)の就職状況(約10%前後は就職しない)と再就職者数(約9.5万人)を合わせても毎年約3万人程度の増加しか望めない。このことから考えられることは、2025年には需要者数には届かず、約20万人の不足が予測される。また、潜在看護師数は2015年には約71万人おり、2025年には90万人に増加すると推測される。※2 看護師になるための養成機関の種類は次の7つに分けられる。①大学(看護系学部)②短期大学(看護系学部・学科)③看護専門学校(3年課程)高卒後受験④看護専門学校(2年課程)准看護師資格取得後受検⑤高等学校(衛生看護科)⑥看護通信制(2年課程)准看護師資格取得後実務経験10年以上の者⑦准看護師養成所(中卒以上受験可)准看護師資格取得後④⑥へ進む。これらの養成機関を卒業後、看護師国家試験を受験し合格した者のみが看護師国家資格をもつ
キーワード 邦画 医療 感動 ハイビジョン ヒューマンドラマ