東京の郊外にある古い木造アパート。フリーター・太田茂樹(勇翔)は人生の再出発を図り、全てを捨ててこの街に引っ越してきた。新生活に心躍らせていたのも束の間、不動産屋から請求された敷金・礼金を用意できず、さっそくアパートを追い出されそうになる。そこに現れたのは、この部屋の前の住人・小菅陽二(柳川るい)……話を聞くと、なんと今は地縛霊?!敷金・礼金減額のため、幽霊がいることを不動産屋に証明したい茂樹。全く霊感のない不動産屋に存在をアピールして欲しいと茂樹が懇願すると、小菅から交換条件として「元カノ・艶子(山下リオ)への復讐を手伝うこと」を提案される。ふたりの「作戦」の行方、そして、小菅の本当の願いとは…?茂樹は無事に再出発〈Starting Over〉を遂げられるのか……?!
幼い頃、母親・早希の勧めでバレエと出会った美夏。生まれながらのスタイルとバレエの才能に恵まれ、コンクールにも上位入賞し、将来を期待されていた。しかし、怪我に荷まれ道半ばにしてバレエの道を諦めてしまう。全てを早希のせいにして、逃げるように家を出る美夏。女手一つで美夏を育ててきた早希は深く絶望する。自分がなりたかったバレリーナの夢を娘に託し過ぎたのかもしれない…。美夏の気持ちを知るために早希は近くのバレエ教室に通い始める。教室には様々な年代の女性達がバレエを楽しんでいて、早希もバレエを習ううち、少しずつ娘の気持ちがわかってくる。そんな中、教室で発表会が催される事になる。演目はくるみ割り人形の「花のワルツ」。それぞれの思いが交錯し、母娘の「花のワルツ」のステージの幕が今、開く一。