雑文筆家のトン子こと餅月敦子は、古びた日本家屋の古書店「モチの家」の女主人。料理をこよなく愛する彼女の家には、恋や人生に迷える女たちが夜な夜な集まってくる。トン子を担当する編集者で男を寄せつけないドドこと小麦田圭子、ドドの飲み仲間であるドラマ制作会社の白子多実子、求められると断れない古着屋店員の本津あかり、いけない魅力を振りまくごはんやの女将・鴨舌美冬ら、年齢も職業も価値観もバラバラな彼女たちを、おいしい料理を作って迎え入れるトン子だったが…。女の本音満載の、やさしく、おいしい宴が始まる。
第二次世界大戦間近の1930年代、日本軍は中国を精神的に支配下に置くべく、カルト教団・ハーデスの力を借りていた。教団は武器を使わずに敵を屈服させるという理念の元、敵対国から幼児を誘拐し、究極の兵士に育て上げていたのだ。K-29はそんな教団の中でも最も才能に恵まれた子どもだったが、兄と戦うことを強いられ、殺してしまったことをきっかけに、教団に復讐を誓う。数年後、最強の兵士となったK-29は、教団を抜けて中国で少林寺の門徒となり、日本軍と戦う人々を助けていた。やがてK-29はその強さから「金剛王」とよばれるようになり、ハーデス教団との生死を賭けた最後の戦いに赴く…。
理想の外見を手に入れれば、どんな恋の上手くいく!?大木琢郎、33歳、独身。彼は死んだ母親が残した庶民的な定食屋「こころ屋」を営む心優しいブサイク。料理の腕前も人柄も完ぺきでお店の人気者だが、女性とはまったく縁がない。ある日「こころ屋」に新人アルバイトで超美人の寛子ちゃんが入ってくる。彼女の一挙一動に胸がキュンキュンする豚郎。ついに、思い切って告白するが、あっさり振られてしまう。 その後、琢郎はスーツを買いに行った洋服の青山で、着るだけでハンサムになれる「ハンサム・スーツ」を手に入れる。ハンサムな男に変身した琢郎は、光山杏仁として、瞬く間に人気カリスマモデルとなる。これで寛子ちゃんにも好かれるはず、だったが……