幼いころ母親に捨てられ、中国系犯罪組織に殺し屋として育てられたゴン(チャン・ドンゴン)。ある日彼はアメリカでの任務遂行中に、誤って幼い少女を殺めてしまう。やるせない虚脱感に囚われ姿をくらますゴンだが、それを許さない組織のボスは少女の母モギョン(キム・ミニ)を葬ることを命じる。非情な組織の掟から逃れられないゴンは、これが最後の仕事と決め、モギョンを追って祖国の韓国へと旅立つ。殺しの準備を整えるゴンだったが、愛娘を亡くし嘆き悲しむモギョンの姿を目の当たりにして拳銃の引き金を引くことができない。母と娘の幸せを奪ってしまった罪悪感が、ゴンに封印してきたはずの哀しい過去の記憶を呼び覚ますのだった。そしてゴンはある決意を胸に組織を裏切り、差し向けられた刺客たちとの嵐のような死闘に突き進んでいく…。
チェ・イヨンとパク・スジン。高飛び込みの選手である2人は、幼い頃から親友として、ライバルとしてアスリート人生を送ってきた。しかし、次第に実力の差が開き始め、世界ランキング1位に君臨するイヨンに対し、スジンは引退の瀬戸際に立たされていたのだった。やがて、スジンに関する不可解な噂が流れる。「スジンはチュ・ヘリョンに会った」――ドーピングが発覚し、自殺をしてこの世を去ったヘリョンに、スジンが“会った”というのだ。時を同じくして、みるみる調子を取り戻していくスジン。そんななか、スジンとイヨンの乗った車が海中へと転落する事故が。イヨンは九死に一生を得るが、スジンは行方不明となってしまう。その日から、イヨンの周辺ではおかしな出来事が起こり始め…。