プロセッコに住むワイン生産者の伯爵は、腐敗していく自分の土地を守ろうと戦っていたが遺体で発見された。事件の捜査をする中で、幸せな背景の裏に潜む影の存在が明るみになる。
イタリア、ミラノ―。会社で経理をしているアンナは、変化は少ないながらも幸せな毎日を送っていた。家に帰れば生活を共にする、気のいい夫アレッシオが待っている。アンナはそんな毎日に不満があるわけでもなく、人生に過剰な期待もしなくなっていた。ある日、偶然ドメニコという男性と出会う。体躯のしっかりとした男らしいドメニコにひとめで魅了されたアンナ。妻子ある男性とわかりつつも、その衝動を抑えることはできず、アンナは食事に誘ってしまう。自分の衝動に戸惑いを感じながらも、胸躍らせていたアンナだったが、待ち合わせの場所にドメニコは現れなかった。やはりこの関係は不実だと思い立ったアンナがレストランを出た瞬間、ドメニコが息を切らせて現れ・・・。情熱の炎は一気に燃え上がり、衝動を抑えきれなくなったふたりは、むさぼるように激しく求めあうのだが―。
会社経営者の夫ミケーレと豪邸で暮らすエルサは、1人娘のアリスが成人して手を離れ、長年の夢だったフレスコ画の学位取得を目標に研究に打ち込む日々を送っていた。ところがある日、夫が共同経営者に会社を乗っ取られてしまったことが判明。それをきっかけに、仲の良かった夫婦の関係に亀裂が生じはじめ……。
長年の友人である3組の夫婦と1人の友人、7人が集った夕食会。ひとりの女性が提案する。「私達本当に友達かしら?お互いが信用できるなら携帯電話を見せ合わない?」スマホの着信や履歴を一番身近な人間に見せ合うという、前代未聞の危険なゲームが始まった。家庭のトラブルや愛情の飢え、仕事の悩み、変えられない自分の性格など、小さなスマホから次々と現れる裏の顔、“おとなの事情”が露呈されていく。