囚人たちの為に演技のワークショップの講師として招かれたのは、決して順風満帆とは言えない人生を歩んできた役者のエチエンヌ。彼はサミュエル・ベケットの『ゴドーを待ちながら』を演目と決め、訳あり、癖ありの囚人たちと向き合うこととなる。エチエンヌの情熱は次第に囚人たち、刑務所の管理者たちの心を動かすこととなり、難関だった刑務所の外での公演にこぎつける。しかし思いも寄らぬ行動を取る囚人たちとエチエンヌの関係は、微妙な緊張関係の中に成り立っており、いつ壊れてしまうかもしれない脆さを同時に孕んでいた。それは舞台上でもそのままに表出し、観客にもその緊張感がじわじわと伝染し始める。ところが彼らの芝居は観客やメディアから予想外の高評価を受け、再演に次ぐ再演を重ね、遂にはあの大劇場、パリ・オデオン座から最終公演のオファーが届く!果たして彼らの最終公演は観衆の歓喜の拍手の中で、感動のフィナーレを迎えることができるのだろうか?
1923年、第一次世界大戦後のフランス。40万人もの行方不明者を出したアルゴンヌ戦で戦い、それぞれ心に傷を負った兄と弟。兄のジョルジュは戦友のディオフォと共に西アフリカのオートボルタへ旅に出ていたが、ある不慮の事故に遭い、失意のまま母国フランスへ向かう。しかし、弟のマルセルは戦争の後遺症で言葉を失い、心を閉ざしていた。マルセルの恋人を見つけようと奔走するジョルジュだったが、マルセルの手話の先生に惹かれていき…。