グラハム家の祖母・エレンが亡くなった。娘のアニーは夫・スティーブン、高校生の息子・ピーター、そして人付き合いが苦手な娘・チャーリーと共に家族を亡くした哀しみを乗り越えようとする。自分たちがエレンから忌まわしい“何か”を受け継いでいたことに気づかぬまま…。やがて奇妙な出来事がグラハム家に頻発。不思議な光が部屋を走る、誰かの話し声がする、暗闇に誰かの気配がする…。祖母に溺愛されていたチャーリーは、彼女が遺した“何か”を感じているのか、不気味な表情で虚空を見つめ、次第に異常な行動を取り始める。まるで狂ったかのように…。そして最悪な出来事が起こり、一家は修復不能なまでに崩壊。そして想像を絶する恐怖が一家を襲う。“受け継いだら死ぬ” 祖母が家族に遺したものは一体何なのか?
ドキュメンタリー監督として約20年以上のキャリアを持ち、作家として映画に関する著書を複数発表、さらにイギリスの映画解説番組「Scene by Scene」でMCを務め、海外の映画祭でプログラマーも担当した北アイルランド出身のマーク・カズンズ。本作では監督/ナレーションを務め、映画をマルチな視点で捉える彼だからこそ成しえる映画表現で、過去10年の間に製作された111作品を紐解いていく。登場作品には、『アナと雪の女王』、『ジョーカー』等のメジャー大作から、アピチャッポン・ウィーラセクタン監督作『光の墓』、アリ・アスター監督作『ミッドサマー』等のインディペンデント作品まで、古今東西・ジャンル問わず、世界中の映画が集結!興行成績、賞レース、スターのゴシップに囚われない、映画制作における注目点や表現手段、光度、ショット、カットの美しさから新たな発見を探求します。さぁ出かけましょう、“あの映画”たちのまだ知らないストーリーへ!
アメリカで暮らす大学生のダニーと恋人のクリス、その仲間たちは、交換留学生であるペレの故郷スウェーデンで夏至(ミッドサマー)に行われる祝祭に誘(いざな)われる。その村では、90年ごとに9日間の浄化の儀式が行われ、人々は着飾って様々な出し物をするのだという。人里離れたヘルシングランド地方、森の奥深く、美しい花々が咲き乱れる“ホルガ村”を訪れた5人は“白夜”のもと、優しく穏やかな村人たちから歓待を受ける。しかし、閉鎖空間の中、次第に不穏な空気が漂い始め、ダニーの心はかき乱されていく。妄想、トラウマ、不安、恐怖……それは想像を絶する悪夢の始まりだった。