雑文筆家のトン子こと餅月敦子は、古びた日本家屋の古書店「モチの家」の女主人。料理をこよなく愛する彼女の家には、恋や人生に迷える女たちが夜な夜な集まってくる。トン子を担当する編集者で男を寄せつけないドドこと小麦田圭子、ドドの飲み仲間であるドラマ制作会社の白子多実子、求められると断れない古着屋店員の本津あかり、いけない魅力を振りまくごはんやの女将・鴨舌美冬ら、年齢も職業も価値観もバラバラな彼女たちを、おいしい料理を作って迎え入れるトン子だったが…。女の本音満載の、やさしく、おいしい宴が始まる。
京極さくら(松本莉緒)は、高級クラブ「京桜」のママで黒不二組若頭 京極龍一(真木蔵人)の妻であり、警視総監直轄警視庁総務部統計課特別室室長付きの隠密捜査官でもある。警視総監直轄警視庁総務部統計課特別室室長 天神恭一(中村橋之助)は、さくらの義侠心とクラブのママ、極道の妻としてのネットワークを利用する為、夫の刑期短縮を餌に特別捜査官をさせる。事件は、新生の麻薬取引に関する組織の捜査のため、天神が送り込んだスパイが虐殺されてしまったことに始まる。警察内部に密通者がいるらしいとのことで、新しいS(スパイ)が必要となり、その矛先がさくらに向けられた――。