アメリカの高校で、生徒による銃乱射事件が勃発。多くの同級生が殺され、犯人の少年も校内で自ら命を絶った。それから6年、いまだ息子の死を受け入れられないジェイとゲイルの夫妻は、事件の背景にどういう真実があったのか、何か予兆があったのではないかという思いを募らせていた。夫妻は、セラピストの勧めで、加害者の両親と会って話をする機会を得る。場所は教会の奥の小さな個室、立会人は無し。「お元気ですか?」と、古い知り合い同士のような挨拶をぎこちなく交わす4人。そして遂に、ゲイルの「息子さんについて何もかも話してください」という言葉を合図に、誰も結末が予測できない対話が幕を開ける──。
両親には「出来損ない」だと言われ、学校ではイジメられ、マリアは孤独だった。本当は誰もが羨む美少女なのに、彼女は自分が大嫌いで笑うことさえできなかった。不安定な心は、マリアを性的な衝動へと導き、彼女は夜ごと自慰行為にふける。その夜、いつものようにバスルームで自分を慰めていると、突然彼女に話しかけてくる声が聞こえる。驚き、また恐れおののく彼女に「私たちはきれいよ」と声は優しく告げる。それは紛れもなく自分自身の声、そして鏡の中では、あろうことか自分自身が美しい微笑みをうかげていた。「あなたの望みを叶えたいの」鏡の中の自分にそう言われた瞬間から、マリアの中の何かが変わり始める。まるでもう一人の自分に操られてゆくかのように、彼女の凄惨な復讐劇が幕を開ける。