日本が南北に分断された、もう一つの戦後世界。青森の少年・ヒロキとタクヤはユニオン占領下の北海道にそびえる謎の巨大な「塔」まで飛ぼうと小型飛行機“ヴェラシーラ”を組み立てていた。二人は憧れの少女サユリとある約束をするが、サユリは突然転校してしまう。三年後、ヒロキはサユリがあの夏からずっと原因不明の病で眠り続けたままだということを知る。サユリを永遠の眠りから救おうと、タクヤに協力を求めるが──。
タカキとアカリは特別な想いを抱きあう仲。しかし卒業と同時に、アカリの引越しにより離れ離れに。中学生になり文通を重ねる2人。今度はタカキの鹿児島への転校が決まる。引っ越す前にアカリに会おうと大雪の中アカリの元へ向かうが...。種子島で高校生になったタカキは、同じクラスのカナエに好意を寄せられながらもずっと遠くを見つめていた。やがて東京で社会人になったタカキは、忘れかけたあの頃の記憶に想いを巡らせる。
ある日、父の形見の鉱石ラジオから聴こえてきた不思議な唄。その唄を忘れられない少女アスナは、地下世界アガルタから来たという少年シュンに出会う。2人は心を通わせるも、少年は突然姿を消してしまう。「もう一度あの人に会いたい」そう願うアスナの前にシュンと瓜二つの少年シンと、妻との再会を切望しアガルタを探す教師モリサキが現れる。そこに開かれるアガルタへの扉。3人はそれぞれの想いを胸に、伝説の地へ旅に出る―。