シネは事故で亡くなった夫の故郷で再出発するため、息子とソウルからミリャン(密陽)に引っ越して来る。車が途中で故障し、レッカー車を呼ぶと、自動車修理工場を営むジョンチャンが現れた。彼の好意でシネはピアノ教室を開き、順調に新生活を送っていたが、ある日息子が誘拐され…。
舞台女優のオリビアは、施設で暮らす認知症の母と面会するたび、つらい現実に直面し苦しい思いをしていた。そんな状況下でさらなる不運が重なった。それは、オリビアが“ロレーナ・ルイス”という女性に間違われ、いくつもの債権回収業者から執拗な電話を受けるようになったのだ。自分はロレーナじゃないと言っても、業者は関係なく借金の返済を迫ってくる。さすがにこの問題を解決しなければと動き始めたオリビアだが、ロレーナ探しに熱が入るあまり舞台の練習に身が入らず、演出家マウロの要求に応えられずにいた。