人気小説家美倉洋介は、新宿駅の片隅でホームレスのような酔払った少女ばるぼらに出会い、つい家に連れて帰る。 大酒飲みでだらしないばるぼらだが、美倉はなぜか奇妙な魅力を感じて追い出すことができなかった。彼女を手元に置いておくと不思議と美倉の手は動きだし、新たな小説を創造する意欲がわき起こるのだ。ばるぼらはあたかも芸術家を守るミューズのようだった。 その一方、美倉はエロティックで異常な幻覚に悩まされる。次第に彼の周囲は現実離れしてゆく。ついに美倉はばるぼらとの結婚を決意するが、それは同時に破滅への入口だった。
ある家族の、愛と運命の物語 一人息子を亡くし、代々続く家系が途絶える危機に頭を痛めている辰也とその母ハル。息子を失い妻が出て行ってしまった辰也に対し望まぬ相手との結婚を迫るハル。そして娘の由子に婿養子をとり、跡を継いでほしいという思いを秘める辰也。名家の跡継ぎを巡り家族の中が緊迫し、繋がりが崩れだしていくが…。