小宇宙は、神を超えるのか!!――冥王ハーデスとの死闘により力を失い、抜け殻となった星矢。アテナの姉にしてオリンポス十二神・月の女神アルテミスは、神に抗った星矢を葬り去ろうと、3人の天闘士を送り込む。彼らの前に沙織が立ちはだかり、アテナとしての地位を捨て、アルテミスに地上世界を受け渡すことを条件に星矢の命を救うのだった。そうして地上世界を支配したアルテミスは、汚れた人類を滅ぼそうと決意する。一方、女神の力を失った沙織は自らの血を流して人類を守ろうとする・・・。その時、決して動くはずのない星矢の指が動いた!
海皇ポセイドンとの戦いも終わり、世界はひと時の平穏を取り戻していた。だが、大地を狙う邪悪の影は、すぐそこにまで忍び寄っていた。聖域(サンクチュアリ)にある聖闘士たちの墓が荒らされ、白羊宮を守護する黄金聖闘士(ゴールドセイント)・牡羊座アリエスのムウの前に、謎の侵入者が現れたのだ。そのうえ、かつての戦いで死んだはずの黄金聖闘士が、黒き鎧をまとった敵となって姿を見せる。すべては死者の世界である冥界をつかさどる、冥王ハーデスの仕業だった!冥王に忠誠を誓った黄金聖闘士たちは、冥衣(サープリス)を身に着けて冥闘士(スペクター)となり、アテナを狙って十二宮を駆ける。星矢たちは彼らを食い止めるため、ポセイドンとの激戦の傷が癒えぬまま、小宇宙(コスモ)を燃やして立ち上がるが…。
いつものように何も起きない、ごくありふれた夏だと思っていた…。夏休み最後の夜、浅羽直之はふとした出来心から学校のプールに忍び込んだ。彼はそこで、手首に銀色の球体を埋め込んだ不思議な少女と出会う。「伊里野加奈」…それが二人の出逢いだった。新学期になると、伊里野は浅羽のクラスに転校してきた。他人とのコミュニケーションを苦手にしているらしい伊里野だったが、浅羽には不思議と心を開いた。二人は学校生活を通じて、次第に親密になってゆく。しかし伊里野には得体の知れない一面があった。頻繁に校内放送で呼び出されては姿を消し、様々な出来事に対して、時に自らを傷付けるような奇妙な反応を見せるのだ。そして、どこからともなく現れては伊里野の窮地を救う謎の男・榎本の存在…。伊里野の秘密は、ここ園原の軍事基地や、新聞部が解明を目指すUFO騒動と何らかの関係があるのだろうか?やがて特殊戦闘機「ブラックマンタ」の存在を通じて、彼女の背負う過酷な運命が明らかになってゆく…。今、短い夏の永遠の物語が始まる。
一ノ瀬双葉は、デビューしたての新人声優。けれど今のところ、特に際立った個性もなく、残念ながら仕事もほとんどない。アルバイトで生計を立てながら、試行錯誤の日々を送っていた。そんなある日、双葉は、TVアニメ『仏戦士ボサツオン』のアフレコスタジオで、自分と同じ新人声優、萌咲いちごと小花鈴と出会い――。現役声優である私、浅野真澄が、今までの経験と膨大な取材をもとに、好きなことを仕事にしようと格闘する女の子たちの日常を、楽しく、生々しく書きました。声優になりたいあなた、声優・アニメファンのあなた、進路に悩むあなたにこそ見てほしい。誇張もディフォルメもないリアルな私たちの姿、きっと楽しんでもらえるはずです。