深夜の渋谷。すれ違った男たちに「一緒にいてくれませんか?」と声をかけ続ける少女、和希。彼女は、突然に眠り込んでしまう病気を患う青年・三津谷と出会う。三津谷は、元恋人・由以子を忘れられずに、どんなに傷つけられても由以子を見つめ続けている。そんな三津谷と行動をともにするうちに、和希は三津谷に惹かれている自分に気づく。そして、道端で眠ってしまった三津谷に向かって自分が渋谷をさまよい続ける理由を語り始める・・・。
不動産屋に勤める衿とホテルで夜勤の仕事に就いている裕介は、すれちがいの生活を続けてきた。朝、仕事に行く衿。夕方、仕事に出かける裕介。二人が一緒にいる時間はわずかでも、その間に二人は愛を育んでいたはずだった。しかし、裕介が失業した時から、二人の関係はぎくしゃくし始める・・・。
フラワーショップを営むかなえは、従業員の大谷に由希子という彼女がいることを知りつつ関係を続けていた。仕事もプライベートも、大谷なしではいられない。独りになるのが恐い。そんなある日、かなえの部屋に見知らぬ女性が現われる。ついに話に聞く大谷の恋人・由希子に2人の関係が発覚したのかと覚悟するかなえだったが、その女性はかなえにしか見えない。その幻影は、かなえの妄想なのか、由希子の生霊なのか・・・。