矢吹、片岡、谷川の三人は、名門高校のサッカー部員である。東京都予戦準々決勝、気合が入る三人。谷川の妹、有子とその友達、坂口理恵が応援に来ていたからだ。谷川は理恵のこと、矢吹、片岡の二人は有子のことを好きなのだ。試合はなんとか勝ったがミスが続いた谷川は控えの選手と交代させられた。数日後、矢吹と片岡の根回しで理恵とデートをした谷川は彼女から友情以上の感情はないと言われショックを受ける。その日、谷川は風邪で練習を休んでおり、運悪くデートをマネージャーの久保に見つかってしまう。そして、翌日の練習で猛烈な特訓を受けた谷川は、急性胃潰瘍で倒れ、息をひきとった。谷川の死を契機に、サッカー部のあり方をめぐり対立する矢吹と片岡。矢吹は不良グループとの付き合うようになりサッカーとも距離を置くようになる。決勝戦の日はまもなくだが・・・。
遭いに行きましょう、日本の男に。あなたは本当の健さんを知っているだろうか―? 2014年11月10日、日本映画のひとつの時代が幕を下ろした。“最後の映画スター”高倉健、逝く――1960年代のプログラム・ピクチャー全盛期に任侠映画のブームを牽引し、映画館に詰めかけた観客を熱狂させ、主題歌を合唱させ、時には男泣きさせた。スクリーンから発せられる圧倒的な存在感にふれた観客は親しみと敬意を込めて、こう呼びかけた――「健さん!」。しかし我々は“健さん”を本当に知っているのだろうか?生前に限られたインタビューしか受けなかったこの不世出のスターの素顔は、わずかな情報の中でしか明らかにされていない。彼は何を考え、どう行動し、何を成し遂げてきたのか?『健さん』はそんな疑問への答えを提示した初のドキュメンタリー映画である!