50年代グラスゴーの運河。作家志望のジョーは小さな貨物船の住み込み船員として、船の所有者レズリーとその妻エラ、息子のジムと暮らしていた。ある朝、ジョーは流れてきた水死体を引き上げる。薄いペティコートを纏っただけの若い女性。この事件は新聞で取り上げられ世間を騒がせる。ジョーは誰にも打ち明けようとしなかった。その女性キャシーと、かつて恋仲にあったこと、そして死体発見の前日に偶然の再会を果たしていたことを…。
森に囲まれた家でひとり暮らしをする老女エドナが突然姿を消した。娘のケイと孫のサムが急いで向かうと、誰もいない家には、彼女が認知症に苦しんでいた痕跡がたくさん見受けられた。そして2人の心配が頂点に達した頃、突然エドナが帰宅する。だが、その様子はどこかおかしく、まるで知らない別の何かに変貌してしまったかのようだった。サムは母とともに、愛する祖母の本当の姿を取り戻そうと動き出すが、変わり果てたエドナと彼女の家に隠された暗い秘密が、2人を恐怖の渦へと飲み込んでゆく…。
敏腕政治家ジャネットが大臣に昇進。友人カップル3組が招待されて今日は、ホームパーティだ。ジャネットは料理の準備、夫のビルはジャズを聴きながらほろ酔い気分。エイプリルとドイツ人夫のゴットフリードは離婚寸前、シェフのジニーは妊娠中で3つ子だとわかり動揺してパートナーの大学教授マーサと口喧嘩。トムは来たときから様子がおかしくトムの妻マリアンヌは用事で遅れてくるらしい。そんな中、ビルの爆弾発言が発端でパーティはおかしな方向へ。
長年自分の船を持ちたいと思っていたデヴィッドは、妻のサラと2人の娘とのより良い生活を夢見ていた。ある日、オークションで見かけた70年前の船“メアリー号”に魅せられた彼は、これこそが家族の希望だと妻を説得し船を購入する。しかし初めての船出の日、家族に不可解な現象が次々と襲いかかる。写真に映り込む謎の顔、豹変する幼い娘、開かない扉…。沖へ進むにしたがって、一家は次第に恐怖の淵へと追い詰められていく。実はこのメアリー号には悲しい歴史があり、古くから怨念と悪霊が住み着く“死霊船”として、乗り込む者を呪い続けていたのだ!見渡す限りの海。逃げ場のない究極の密室で、デヴィッドは愛する家族を救うことができるのか!?
ロンドン。穏やかに引退生活を送るトニー。ある日、見知らぬ弁護士から手紙が届く。あなたに日記を遺した女性がいると。その女性とは40年も前の初恋の人ベロニカの母親。遺品の日記は学生時代の親友エイドリアンのものだった。なぜ彼女の元にその日記があったのか?そこには一体何が書かれているのか?長い間忘れていた青春時代の記憶、若くして自殺した親友、そして初恋の秘密―。ついにベロニカとの再会を果たすトニーだったが、思いもかけず自身の記憶は大きく揺らぎ始めるのだった…。