医師のクァン(アンドリュー・リン)は、誰もがうらやむ美人の妻メイワ(キャンディ・ロー)と豊かではないが、円満な生活を送っていた。クァンは喘息のメイワのそばに居るため、出世を諦めて細々と診療所を経営していた。事業に成功した周りの友人は、出世・富・女を手に入れており、彼を哀れむ。ある日、クァンはメイワとピクニックに出かけたが、崖から滑り落ちたクァンをわざと助けず、見殺しにしてしまう。妻から解放され、自由になったと思ったクァンは、女遊びを覚え、墜落していく。そしてクァンの周りで次々と怪奇現象が起こり始める・・・。
未亡人のチン(マギー・シュウ)は、娘のリン(サリー・ライ)とともに、格安のアパートに移り住む。生活苦を余儀なくされたチンにとって、またとない破格の物件である。だが娘のリンにとっては、ただならぬ気配を感じる、居心地の悪い家であった。夜警の仕事を見つけ、夜間勤めるチン。その間、リンは一人で家にいる。怪しい雰囲気に耐えながらも、朝を待ち続けるリン。突然、濡れた少年と白化粧の女の影が、彼女の前に現れ、そして消えてゆく。さらにこの現象は、チンにも影響を与え始めるのである。二つの影が現れる理由。それはこの家に隠された、ある惨劇と関わっていた。
かつては黒社会ともつながっていたチョンとその妻が経営する香港のゲストハウスには、子持ちの売春婦スージー、怪しげな商売を営むトニー、うさんくさいヤクザのコンジャイなど曲者揃いの面子が滞在している。ある日、一人の日本人女性がやってくる。名は澪(しらたひさこ)。音信不通となった双子の姉・浅を探しにやって来たのであった。映画スターを夢見て一年前にここにやってきた浅だったが、突然行方知れずとなっていた。彼女と瓜ふたつの澪を見間違えた住人たちの表情には、驚きというよりも戦慄が浮かんでいた・・・。
浮気が原因で夫を惨殺した由美(坂上香織)は日本から香港へ逃亡。そこで行きずりの男、ケニーと一夜を共にする。すでに正常な精神が崩れ始めていた由美は、ケニーを亡き夫とだぶらせ、ケニーを高級住宅地の邸宅へ監禁して新たなる“夫婦生活”を始めようとする。両手両足を縛られ自由を奪われたケニーに対し、由美は自分の心にポッカリと開いた穴を埋めるべく欲望を剥きだしにしていく。しかし、二人が体を重ねる度に由美の心はますます闇に包まれていく・・・。そんな中、失踪したケニーを探していた恋人のニキが邸宅を訪れる。歪んだ嫉妬心に支配された由美は自らが凶器となり、ニキを惨殺してケニーとの夫婦生活を完全なものにしようとするが・・・。
世界各国を旅し、人を騙してお金を稼いでいる国際詐欺師の麻里(真家瑠美子)。彼女は、香港で誤ってヤクザ組織東興組の名簿と帳簿を盗み取ってしまう。一方、組織の幹部ODは、盗まれた名簿と通帳のせいで、現在の地位どころか、命の危険にまで晒されていた。総力を挙げて日本人の女を捜すことになった組員たちの中には、組の経営しているバーで働くバーテンのピーター(デレク・ツァン)も駆り出されていた。時を同じくして、昇進を狙う一人の熱血青年刑事のポール(ティミー・ハン)は、バーで麻里と出会うのだが・・・。タイムリミットは明朝、巻き起こる追走劇、やがて、麻里、ピーター、ポール、それぞれの思惑が明らかになっていく・・・。
スパイシーに生きろ!!一瞬の証を求めて男たちは闘う。一匹狼の殺し屋・龍也は、香港でヤクザの組長を暗殺する際、頭部に一発の銃弾を受けてしまう。摘出手術は不可能と告げられ、脳に銃弾を宿したまま、ただ死を待つ身となる。その上、銃弾の影響で龍也の目には全てが白黒にしか見えなくなっていた。希望を失った龍也は、ある日偶然にも銀行強盗の現場に遭遇する。強盗たちの様子を目の当たりしたその瞬間、なんと龍也の目に映る世界が色付いたのであった。妊婦との身代わりに人質となった龍也は、彼らに意外な申し出をする・・・。「俺を仲間に入れてくれ。金はいらない。」強盗団に加わった龍也は、非合法のムエタイボクシングの会場で一人の男・ジョーと出会う。言葉も通じず互いを知らないまま、心に傷を持つ者同士が不思議な友情を深めていく。それは殺し屋として孤独に生きてきた龍也にとって初めての感情だった。しかし、そのジョーこそが龍也たち強盗団を追い続けている警察官だったのだ・・・・。そして、男たちは一瞬の証を求めて火花を散らす!
わたしだけの、時間を、あなたへ。雪(イップ・メイシュ)は天性の明るさをもつ聴唖者だった。聴くことはできるが、喋ることはできない。彼女は愛する人との結婚式直前に突然、死んでしまう。何も知らない婚約者キットの前に彼女は現れる。マイケルというあの世の天使に見初められた彼女は三日間だけという約束を交わし、この世に戻されていた。そうして以前と変わらぬ生活を続ける中で、雪はマイケルの助けを借り、ビデオカメラに想いを残し続ける。子供病院のボランティアを続ける彼女は白血病と闘う康ちゃんと出会う。達観したような強さと明るさをもつ康ちゃん、彼に雪は心を励まされるが―。式を前に忙しく働くキットはその優しさと才能から、上司であるエヴァからも尊敬され、また恋心すら抱かれていた。やがてエヴァは想いだけをキットに伝える。決して忘れられない想いを雪の命を通して描く、奇蹟のラブロマンス。エリック・ツァンの息子としても知られる香港俳優のデレク・ツァン、タヒチ出身、香港の大人気歌手で女優でもあるエラ・クーンが共演。アジアの感性に響く“純愛”ラブロマンス!一押しです!!
こいつらハンパじゃねぇ!未だかつて誰も観たことのない、究極の忍者アクションが誕生する!全人類をコントロールできる、奇跡のワクチンが封じ込まれた「箱」をめぐって、忍者一族が激突!いかなるウィルスにも抵抗できる、奇跡のワクチン。これを15年間かけて発明した菊地博士が虎大介(魔裟斗)率いる、甲賀忍者衆に殺害された。その命令を下したのは、全人類をコントロールする野望を持つブライアン(レイ・チーホン)。だが、ワクチンは「箱」に封じ込められ、その開け方は博士本人しか知らなかった。だが、青年コピー(ウォン・ジーワー)が、「箱」を開ける「鍵」となる人物であることを知ったブライアンは、虎大介にコピーの生け捕りを命じる。一方、殺された菊地の弟子だった伊賀流女忍者の響(白田久子)も、ワクチンが悪用されないように、博士の遺言どおりコピーの殺害をもくろむ。さらに、隠居生活を送る、伝説の伊賀流忍者、芭蕉(エディー・コー)は、コピーを助けるよう、愛弟子の女忍者シウリン(ホアン・シェンイー)に使命を与える。全人類の運命を握る「箱」とコピーを巡り、3人の若き忍者たちの闘いがはじまる。
飼われるという感覚が、少女の孤独を埋めていく。高校生の愛(伊藤かな)は、東京の片隅に母親と二人きりで暮らしていた。父親は女をつくりどこかへ消え、母親はお酒に溺れ、愛を顧みる者は誰もいなかった。修学旅行先で訪れた香港でも友達のいない愛はたった一人で深夜の繁華街をさまよっていた。歩きつかれた愛はタクシーに乗り、帰ろうとするがタクシーは繁華街から離れ郊外へと車を走らせていく。そして寂れた一軒家の前に止まると愛を無理やり家に押し込み、広東語で怒鳴り散らし服を脱げと命令する。一方、失踪を知ったクラス担任の橋本(竹中直人)は単身香港にのこり愛の行方を捜すのだった・・。香港の片田舎に監禁された愛は、言葉の通じないボウ(トニー・ホー)との生活が始まった・・。