天才的なドライビングテクニックを持つ寡黙な“ドライバー”(ライアン・ゴズリング)は、昼間は映画のカースタントマン、夜は強盗の逃走を請け負う運転手という2つの顔をもっていた。ある晩、仕事を終えたドライバーは、同じアパートに暮らすアイリーン(キャリー・マリガン)と偶然エレベーターで乗り合わせ、一目で恋に落ちる。次第に親しくなっていく2人だったが、ある日、アイリーンの夫スタンダード(オスカー・アイザック)が、服役を終え戻ってきた。アイリーンは、ドライバーに心を残しながらも家族を守る選択をし、ドライバーも一旦は身を引き、家族から距離を置く。しかし、ある晩、ガレージで血まみれで倒れているスタンダードを発見。服役中の用心棒代として多額の借金を負ったスタンダードは、マフィアから妻子の命を盾に、強盗をするよう脅されていたのだ。絶体絶命のスタンダードは、ドライバーに助けを求め……。
理論物理学者のスチュワートは、論文の著作権を巡り恩師を表舞台から追放した学会の嫌われ者。しかしその頭脳はズバ抜けており、密かに天才的な発明をしていた。それは時間を10分巻き戻すことが可能な、“スリップストリーム”と名づけられた携帯型のタイムマシン装置だった。ある日、銀行に向かったスチュワートは、突然のり込んできた強盗団に発砲されてしまったが、遠のく意識の中、装置を作動させたことで、世界を10分前に戻らせることに成功する。一方、偶然現場に居合わせ、たまたま装置に触れたFBI女捜査官サラは、現実が呑み込めない様子だったが、その装置を強盗団に奪われたことから、スチュワートと共に奴らのあとを追うのだが…。