佐和子は夫・謙三と二人暮らし。娘・康子はひとり暮らし中。夫からも関心を持たれずさびしい毎日。一方、娘の康子は仕事を辞めてしまいバイトで生計を立てつつ、ミュージシャンの彼氏・満を応援していた。娘が仕事を辞めたことを知った佐和子は、康子のアパートに来て説教する。聞く耳を持たない康子ともみ合いの喧嘩に。そのとき突然雷が落ちる!灯りがついて二人が顔を見合わせると、二人の体が入れ替わっていて…。
離婚してひとりおむすび屋を営んでいる尚美。客の若者・草太に気のある素振り?そんな尚美に草太も気があるのかないのか…。そんな折、離婚した夫・真人と偶然再会。再会を祝して飲もうとに強引に誘われ、尚美は渋々付いて行く。元夫婦の安心感も手伝ってか、ふたりはそれなりに盛り上がり、酔った勢いでラブホテルに入ってしまう。草太は、中年の男と一緒にラブホテルに入っていく尚美を見てしまい…。
平凡な結婚生活を送っている主婦・由美子の隣に新しい隣人が引っ越してくる。それは、かつて愛し合いながらも、別れを余儀なくされた恋人・浩司だった。十年前、由美子と浩司は共にプロダンサーを目指し、プライベートでも結婚を約束したが、二人は両親の反対にあい別れた。由美子と浩司は昔の情熱が吹き出し激しく愛し合う。しかし、二人の関係はやがて周囲に知られてしまう。夫に問い詰められ、由美子は決断を迫られる…。
ガールズバーで働く35歳の由紀恵の店に、ある日、婚活パーティーに敗れた農家の男たちが客としてやってきた。その中の一人・常太朗は華やかな由紀恵に一目惚れ。店に通い詰めてプロポーズをしてついに由紀恵は農家へ嫁ぐことを決意する。だが現実はシビアだった。夫の家族と暮らすのも農作業も初めての彼女に姑の嘉子は厳しい。そんな折り、常太朗が進めていた通販事業の取引相手が家に来る。その担当者・三島はかつての客で由紀恵を騙した男だった・・・。
真理子と夫の孝治は、学生時代からの交際を実らせたおしどり夫婦。だが孝治は怪しい事業に手を出して、いつしか借金が膨大な額に膨れ上がってしまう。そんなとき、真理子は高校の同級生である安西を成功者としての雑誌記事で見つける。真理子と孝治は藁にもすがる思いで安西を訪ねる。安西はお金の工面を承諾するが、その見返りとして出した条件は、真理子と三ヶ月間を共に過ごすというものだった…。
ある日、妻のかおりが死んだ。夫の浩二は葬儀を終え、一人きりになった途端、錯乱したかのように部屋を探し出す。医者から、かおりが妊娠三ヶ月だったことを告げられたからだ。自分の子ではない。いったい誰の子供なんだ?手帳に残された「こんな形で罪深さに怯えるようになるなんて」という走り書き。かおりは、どんな男に抱かれていたんだ?疑念を深めていく浩二。しかしそれは彼女にとっては、大切な人との大切な時間だった…。
浩介は過去に最愛の妻を失い、女性との新たな出会いに踏み込めないでいる。会社での仕事も身が入らなくなっていた。亡き妻と一緒によく見ていたお気に入りの映画「マイエンジェル」のDVDを一人寂しく見ている浩介。何度も観た映画。だが今日は何かが違った。画面の中のヒロインと目が合ったような気がする。気のせいかと思い画面を見つめているとまた目が合った。そしてそのヒロインが自分に向って歩いてきたかと思うと画面から飛び出してきた。あっけにとられる浩介。彼女はいつも一人で寂しそうに映画を観ている浩介のことが気になって映画の中から出て来たと言うが・・・・・・。
絵美子は夫・正雄の浮気現場を目撃してしまうが、夫を問い詰めることも出来ず日々鬱積した気持ちで暮らしていた。夫との仲も不仲になる一方。またそんな両親の状況を知ってか21歳になる娘の初穂も両親に反抗し、朝帰りを繰り返すようになっていた。娘の部屋で男性からの高価な誕生日プレゼントを目撃し、娘には高価すぎるから返却しようとその男性の経営するバーを訪れる絵美子。だが目の前に現れた男・朔哉(さくや)は思っていたのと違い屈託のない好感の持てる男だった。絵美子の話を軽くあしらい、また店に来てくださいと言われると悪い気にはなれない絵美子だった。家に帰ると夫や娘の事で頭を悩ます絵美子だったが、買い物の帰り、ふと気がつくと朔哉のいるバーの前に・・・。自分の気持ちの底を見たような気がしてその場を後にしようとする絵美子だったが、表にいた朔哉に呼び止められ、折から振ってきた雨のせいもあって店で雨宿りさせてもらうことになった。そして過ちの出来事は始まろうとしていた・・・。