朝鮮第21代国王の英祖は40才を過ぎてから生まれた息子の世子を、自分と同じく学問と礼法に秀でた後継者に育てあげようとする。だが王の望みとは裏腹に、世子は芸術と武芸を好む自由奔放な青年へと成長。英祖が抱いていた世子への期待は怒りと失望に転じ、世子もまた、親子として接することのない王に憎悪にも似た思いを募らせていく。小さな衝突は大きな確執へとふくらみ、世子を失脚させようとする反対勢力の策略も加わり、ついに歴史を激震させる出来事が訪れる。1762年7月4日、悲劇の八日間が始まる──。
高句麗、新羅、百済の三国間の紛争が絶えなかった西暦660年、韓国の歴史にその名を残す「黄山ヶ原の戦い」。唐と手を組んだ新羅軍はユシン将軍のもと五万の兵を率いて、永遠のライバルであるケべク将軍率いる五千の百済軍と戦いを繰り広げるが、意外にも苦戦を強いられる。百済軍有利の戦況のなか、最後の決着をつけるためユシン将軍は奇策を講じ、ケベク将軍に襲い掛かる。はたして勝者はどちらなのか!?
キリスト教に対する迫害が行われ、熱心な教徒であった学者チョン・ヤクチョンは黒山島(フクサンド)に配流された。しかしそこには、豊かな海と自然、そして生活は貧しいが親切で素朴な人々との出会いがあった。チョン・ヤクチョンは次第に海の生物たちの魅力にとりつかれ、庶民のための“海洋学書”を書き記そうと決心する。島民の中に誰より海の生き物に詳しい若き漁夫チャンデがいることを知ったチョン・ヤクチョンは、学問を教える代わりに海についての知識を自分に伝授するよう取引を持ちかける。やがて二人は互いに師となり友となり強い絆が生まれるのだが―。