引退を悩むストリッパーのミサキと、街のはずれの小さな喫茶店でミサキのファンによって結成された官能小説の朗読会チーム。ある日、恋に悩む内気な女子高生・葉子が喫茶店にやって来て…。不思議な出会いで、忘れていた気持ちを思い出す、静かな街のある1日。
大阪。大学卒業を控えたある年の夏。写真家を目指す芸大生の草馬ナオ(田中真琴)は、写真中心の生活を送っていた。同じ写真学科の小夜(重松りさ)、山田(松田崚汰)、多田(秋田卓郎)は、写真に夢中になるあまり、人としてはどこか不器用なナオに振り回されつつ、その才能を認め彼女を応援していた。人生の岐路を前に、写真の本質に近づこうとするナオの情熱は、否応なしに3人の心をざわざわと揺らし、嫉妬や焦燥を生み、それぞれに“選択”を迫っていく。卒業後、写真家となったナオは、小夜、多田と久々の再会。そこで山田が失踪していることを知る。
同じ「石橋ユウ」という名前の小学5年生の息子を育てる3人の母親たち。神奈川在住、43歳のフリーライター、石橋留美子(菅野美穂)。夫・豊はフリーカメラマン。息子・悠宇10歳。大阪在住、30歳のシングルマザー、石橋加奈(高畑充希)。離婚してアルバイトを掛け持ちする毎日。息子・勇10歳。静岡在住、36歳の専業主婦、石橋あすみ(尾野真千子)。夫・太一は東京に通い勤務するサラリーマン。息子・優10歳。それぞれが息子の「ユウ」を育てながら忙しく幸せな日々を送っていた。しかし、些細なことがきっかけで徐々にその生活が崩れていく。苦労はあっても、息子への愛に偽りはなかったはずなのに、どこで歯車が狂ってしまったのか。「ユウ」の命を奪った犯人は誰なのか、そして3つの石橋家がたどり着く運命とは……?
雑居ビルの4階に位置したデリヘル。バブルを彷彿とさせるような内装の部屋で、さまざまな女性が肩を寄せ合って客待ちをしている。入店したばかりのカノウはそれを見て、小学生の頃にクラス会でやった『カチカチ山』を思い出す。みんな可愛らしいウサギにばかり夢中になる。嫌われ者のタヌキになんて目もくれないのに。
真生(まお)は幼い頃、超能力少女として一世を風靡したが、その後表の世界から姿を消し、今は売春婦として生きている。肌が触れることで、相手の死期が分かる真生。死におののく人々の恐怖を少しでも取り除くため体を差し出す真生の前に、立花という男が現れる。死を怖くないという真生、そして死はすべての終わりだという立花。彼らの反発しあう魂はやがて寄り添い始めるのだが…。