郵便局で働くシャオチーは、仕事も恋もパッとしないアラサー女子。何をするにもワンテンポ早い彼女は、写真撮影では必ず目をつむってしまい、映画を観て笑うタイミングも人より早い。ある日、ハンサムなダンス講師とバレンタインにデートの約束をするも、目覚めるとなぜか翌日に。バレンタインが消えてしまった...!?消えた1日の行方を探しはじめるシャオチー。見覚えのない自分の写真、「038」と書かれた私書箱の鍵、失踪した父親の思い出…謎は一層深まるばかり。どうやら、毎日郵便局にやってくる、人よりワンテンポ遅いバスの運転手・グアタイも手がかりを握っているらしい。そして、そんな彼にはある大きな「秘密」があった―。失くした「1日」を探す旅でシャオチーが受け取った、思いがけない「大切なもの」とは…!?
1962年、独裁政権のもと国民のあらゆる自由が制限されていた台湾。放課後の教室で、いつの間にか眠り込んでいた女子学生のファン・レイシン(ワン・ジン)が目を覚ますと、なぜか人の姿が消えて学校はまるで別世界のような奇妙な空気に満ちていた。校内を一人さ迷うファンは、秘密の読書会のメンバーで彼女に想いを寄せる男子学生のウェイ・ジョンティン(ツォン・ジンファ)と出会い、力を合わせて学校から脱出しようとするが、どうしても外へ出ることができない。廊下の先に、扉の向こうに悪夢のような光景が次々と待ち受けるなか、消えた同級生と先生を探す二人は、政府による暴力的な迫害事件と、その原因を作った密告者の哀しくも恐ろしい真相に近づいていく──。