フランス海軍の兵士/フランス人船乗りのオルドは、若い頃に数か月だけ結婚したエステルが、16年ほど経ってルイーズ・サンドーリと名乗る有名な女優になっていることを知る。写真を見ても見分けがつかないほど別人のようになっているルイーズだったが、オルドは久々の再会を果たし、美しくなった元妻と再び身体の関係を持つ。しかし、思い出話を懐かしむこともあれば、相手が全然覚えていないようなこともあり、オルドはルイーズの変化に戸惑う。本当にかつての妻なのか、彼女としばらく過ごし何があったのかを探ろうとするが・・・
16才のリーズは、親友のフローラを殺した罪に問われ、裁判が始まる。リーズは無罪を主張し、両親も当然ながら、我が娘の無実を信じて何度も法廷に立つ。裁判が進むにつれ、友人の証言などからリーズの交友や私生活が明らかになり、リーズと親友のフローラとの間にも確執が生じていたのでは?殺害の動機があるのでは?と疑われるようになる。リーズの両親は、自分たちの知らない娘の交遊を目の当たりにし、自分の娘がまるで他人であるかのように思えるほど、思い悩んでいる。裁判が続く中、弟のジュールが、ガレージでナイフを見つけた。両親はそのナイフが、フローラを殺害した凶器なのでは?と思い始め、リーズ本人に問いかけるも、リーズはもちろん、「そんなナイフなど知らないし、誰が持ち込んだのかも、誰のものかもわからない」という。果たして、言い渡される判決の内容とは?そして、ラストカットに描かれる《ブレスレットをはずし、自らの足に結びなおす》というリーズの行為が意味するものとは?
ベルギーとの国境にほど近い、フランス北部の街ルーベ。多様な民族が暮らすようになり、強盗・麻薬密売など凶悪犯罪が多発。75%が問題区域に指定され、45%が貧困にあえぐフランスで最も貧しい街。署長のダウードが率いるルーベ警察は、クリスマスの夜に起きた放火事件を捜査していた。しかし、事件の目撃者であるシングルマザーのクロードの証言が曖昧で、犯人捜しは難航していた。そんな中、クロードの通報により老女性の遺体が発見される。ダウードは、2つの事件に関わるクロードと、彼女と同棲中のマリーを署に連行するが―。
20世紀の初頭。仕事を求めてフランス北部の寂れたサーカスを訪れた白人芸人フティットは、そこで人食い族を演じる黒人男性カナンガと出会い、“白人と黒人のコンビ”という前代未聞の組み合わせを提案する。カナンガは“ショコラ”と芸名を変え、“フティット&ショコラ”はサーカスを連日満員にするほど話題を呼ぶ。やがてパリの名門ヌーヴォー・シルクにスカウトされた2人は、瞬く間にパリで一番の人気芸人となるが・・・。