高校一年生の志乃は上手く言葉を話せないことで周囲と馴染めずにいた。ひとりぼっちの学生生活を送るなか、ひょんなことから同級生の加代と友達になる。音楽好きなのに音痴な加代は、思いがけず聴いた志乃の歌声に心を奪われバンドに誘う。文化祭へ向けて猛練習が始まった。そこに、志乃をからかった同級生の男子、菊地が参加することになり…。
地方の町に暮らす平凡な小学生・瞬(池川侑希弥)。心配のタネは乳がんを患っている母の病状……ではなく、中学受験のためにムリヤリ学習塾に入れられそうなこと。望んでいるのは、仲間たちととにかく楽しく遊んでいたいだけなのに……。瞬の親友は、犯罪歴のある父(永瀬正敏)を持つ隆造(田代輝)や、いじめを受けながらも映画監督になる夢を持つ西野(岩田奏)ら、様々なバックボーンを抱えて苦悩しつつも懸命に明日を夢見る少年たち。それぞれの家庭環境や大人の都合、学校でのいじめや不良中学生からの呼び出しなど、抱えきれない問題が山積みだ。ある日、瞬は、いじめを見て見ぬ振りしてしまう。卑怯で弱虫な正体がバレて友人たちとの関係はぎくしゃくし、母親の乳がんも再発、まるで罰が当たったかのような苦しい日々が始まる。大切な仲間と己の誇りを獲得するために、瞬は初めて死に物狂いになるのだった。
フリン騒ぎで週刊誌に叩かれて左遷され、仕事にやる気も目標も見いだせず、投げやりな日常を送り、「クソ女」と思われている女子アナ、児島貴子(夏帆)。そんな彼女が命じられたのは、九州最南端の町、南大隅町に伝わる祭りの取材。ここは、貴子が子供時代の一年を過ごした町でもあった。かつての同級生・太郎(太賀)をはじめとする人々の町に対する熱い思いや、子供時代の思い出によって、今の自分を見つめ直す羽目になる貴子。そして、ついに彼女は、目標を見出す。なんとそれは、人々を巻き込んで、伝統の姿を失っていた祭りを昔の姿に“復活”させること。果たして祭りは“完全復活”できるのか?そして、迷走中の貴子の人生の“復活”は?