帝都・東京は、約1千年前、関東に独立国を築こうとして望み果たせず。謀反人として討伐された平将門が、深い恨みを抱えて眠っている日本最大の霊場である。明治45年、日本を代表する実業家・渋沢栄一は、魔術を操り日本の吉凶を占ってきた土御門家の陰陽師・平井保昌や物理学者・寺田寅彦らを集め、帝都・東京を軍事的のみならず霊的にも守護するための<東京改造計画>を秘密裡に進めていた。しかし、その計画の前に立ちふさがった者がいた。サイキック・パワーを自在に操る、謎の魔人・加藤保憲である。彼は、式神や護法童子、巨大な阿修羅など魑魅魍魎を使って、帝都・東京の破滅を企む。
昭和20年。帝都・東京は連日の空襲で地獄と化し、満ち溢れた怨念によって、帝都に眠る怨霊たちの化身・加藤保憲が蘇えった。日本の霊的指導者とも言える高僧・観阿彌光凰は、瀕死の日本を奇跡の逆転勝利へと導くべく、驚くべき秘密計画を準備していた。 しかし、帝都の破壊を企む魔神・加藤がその前に立ちはだかる。軍隊を敵ともしない加藤に、霊能力を持つ青年・中村雄昴と、東京の守護神=平将門の末裔・辰宮雪子の二人が、命を賭けて闘いを挑んでいく。