麻夕(あやみ旬果)は会社員の夫と、認知症の義父との三人暮らし。向かいのアパートに住む生島(独身)はうだつが上がらない、その日暮らしの生活を送っている。生島はある日、粗大ゴミに古い扇風機を捨てる美しい人妻(麻夕)を見つけた。彼はその扇風機を部屋に持ちかえり、修理して使いはじめた。それから、次第に向かいに住む麻夕の生活を覗き見るようになる。ある日、外出した彼女の後をこっそりつけて行くと、怪しい風俗店に辿り着いた・・・・。
女性専用の闇金会社、白ユリファイナンス。その女社長ユリは美しい顔を持ちながら、今日もあこぎな手段で女達から金を巻き上げていた。なぜ彼女が闇金のような危険な仕事をやっているのか。幼い頃ユリの親は借金地獄から逃れるために彼女を置き去りにして夜逃げをした。そんなユリを救ってくれたのが、闇金の取り立てをしていた冴島だったのだ。数年後、冴島と再会した彼女は、彼に闇金の極意を学ぶ。いつしか心を通い合わせる二人だったが、突然幸せな日々は幕を閉じた。何者かに冴島が殺されてしまったのだ。犯人が誰かわかっていながら、ユリは復讐に走らず冴島の跡を継ぎ、闇金の中で頭角を現していく。そんなユリのもとに、今日もまた女たちが金を借りに来る―。