兄弟のように仲の良い刑事のミョンドゥクとドンヒョクは、中国マフィアが資金洗浄のために大金を本国に密輸するという情報を偶然入手する。ミョンドゥクは病気の娘の治療費を稼ぐため、ドンヒョクはギャンブルの借金返済のため、追跡不可能な大金の強奪を企てるが、邪魔が入り計画は失敗、さらには銃撃戦で大勢の死者が出る。刑事として自身の犯した事件を捜査することとなった二人は必死に誤魔化そうとするが…。
登山家オム・ホンギルは引退後、ヒマラヤ4座をともに登頂した最愛の後輩ムテクが悪天候のため下山中に遭難死したことを知る。そこは人間が生存できない“デスゾーン”エベレスト地上8750メートルの地。誰もが遺体収容を諦める中、ホンギルは数々の偉業を成し遂げたかつての仲間たちを集め、“ヒューマン遠征隊”を結成。山頂付近の氷壁に眠るムテクと帰りを待つ家族のため、危険で困難な登攀に挑む。「必ず迎えに行く」友との最後の約束を果たすために―。
錚々たるアーティストを数多く輩出した伝説のフォーク喫茶“セシボン”。1970年代、最もホットな場所であったそのセシボンで「魔性の美声」と言われたユン・ヒョンジュと「生まれながらの音楽の天才」ソン・チャンシクが生涯のライバルとして初めて出会った。セシボンのオーナーは彼らを歌手デビューさせるために、ふたりの才能を繋ぐことができる人物をもうひとり加えたトリオのチーム構成を提案。自称セシボンの専属プロデューサーであるイ・ジャンヒは、偶然出くわした「通りすがりの素人」オ・グンテの重低音ボイスを聞いて、彼がトリオに入るべき逸材であることを直感する。ギターのコードさえまともに知らない田舎者のオ・グンテだったが、ジャンヒの説得でトリオ“セシボン”のメンバーとしてしぶしぶ合流することに。しかし、その頃の男であれば誰もが憧れていた「セシボンのミューズ」ミン・ジャヨンに出会うやいなや、一目で恋に落ちてしまったグンテは、彼女のために歌を歌うことを決意するのだった。
1993年、春。養護施設出身で札付きのワルだったヒスは、釜山港の外れの街クアムを牛耳るソンに拾われ、その右腕として一帯を仕切っていた。小さな海水浴場に観光ホテル、屋台に風俗店。こんな小さな港でも、その利権を狙う奴らがしのぎを削っていた。一方、クアムに目を付けたヨンド派は、ヒスと共に施設で過ごした親友チョルジンを使い、ヒスを懐柔しようとしていた。しかし、ヤクザ稼業に嫌気がさしていたヒスの望みは、クアムでのし上がっていくでもなく、ヨンド派で金を稼ぐのでもなく、施設時代からの恋人インスクと一緒に、巨済島でペンションをやりながら暮らすことだった。そして、ヒスはソンの元を訪れ組織を抜けたいと告げるが―。
国政は荒れ、民衆が国への不満を募らせていた時代。作家フンブは、高貴な家の出身でありながら、貧しい民のために尽力するヒョクに出会い、その姿に尊敬の念を抱く。だがヒョクの兄で王朝高官のハンニは、権力をふりかざし、敵対勢力をつぶそうと企てる野心家だった。対照的な二人に着想を得たフンブは、悪政の世を風刺する小説「フンブ伝」を書き上げたことにより、国の未来を左右する謀反の渦に巻き込まれていく。