高校2年生のくるみ、日向子、さやか、まどか。部活も違えば趣味も違う4人は、ただ一緒にいる事が心地良く、なんとなく毎日を過ごしていた。ある事件をきっかけに家出を決意するくるみに、母親が家の離れにあるガレージをくるみの部屋にしていいと言い出した。そこで亡き父が残した錆びたハーレーが置いてある事を知るが、そのハーレーが邪魔で仕方ないくるみは、母に内緒でSNSを使い、貰い手を探すことに。数日後「投稿されていたハーレー、ぜひ弊社の番組で使用させて貰えませんか?」という一通の連絡がくるみの元へ届くが、引き取って貰う条件としてハーレーを修理しなくてはならない。くるみはその事を3人に相談し、軽い気持ちでハーレーの修理を始めるが、母親に猛反対され計画はストップしてしまう・・・。
一年前に解散したバンド「LACTIC ACID」 その直接の原因を作った元ボーカル・慎平。ある”もの”と引き換えにお金をくれる彼女・ゆかり。元バンドメンバーで元親友の黒やん。慎平はバンドの再結成を強く願い、黒やんたちは元バンドメンバーに働きかけ、失われた友情を取り戻していく。そして、慎平とゆかりにも一つの変化がー。物語は転調を繰り返し、大きくうねっていく。
交通事故で父を失い、母と共に、3人で住む予定だった郊外の一軒家に引越してきた木下はつ実(吉倉あおい)。高校では、親友のマリと共に陸上部に所属しているが、過保護で厳しい母親との対立や、慣れない新生活などに、孤独を抱えていた。そんなある日、はつ実は、古紙回収で家の近所を回っていた野口隆太郎(柳楽優弥)と知り合う。一見はぶっきらぼうな隆太郎だが、陸上のことや、新しい街のことを話すうちに、2人の仲は自然に深まっていく。数回目のデートの別れ際、隆太郎は、はつ実に自分の過去を話し出す。「オレ、両親に捨てられたんだ…」。哀しげな表情を見せる隆太郎の頭を、思わず静かに抱き寄せるはつ実。お互い、かけがえのない存在になっていた。隆太郎と別れて帰宅したはつ実を待ち受けていたのは、娘を心配する母親の厳しい追求だった。予備校に行っていないことを咎められたはつ実は母親と口論になり、携帯電話を壊してしまう。隆太郎との唯一の連絡手段を失ったはつ実は途方にくれ、一方の隆太郎は、はつ実からの連絡が途絶えたことに落ち込み、嫌われたと思い込んでしまう。やがて、2人が再会した日に事件は起きた。はつ実の姿を目にした隆太郎は、昂ぶる感情をおさえられず、勢いにまかせてはつ実を襲ってしまう。事件は弁護士であるはつ実の母によって明るみになり、ふたりは、加害者と被害者の関係として、互いに連絡を遮断されてしまう。事件の後遺症を引きずるはつ実は、心と体の葛藤を抱え、苦悩する。「ゆるせない」絶対的な気持ちと、ほんのわずかに残っている「逢いたい」気持ち――。相反する感情がはつ実を襲い、苦しさが爆発する瞬間、彼女のそばにいたのは親友、そして対立していた母だった。ついに、はつ実は心を決める。自分に向き合い、相手に向き合うため。そして未来を見るために。そして、隆太郎と驚きの約束を交わすのだった…。
高校3年生の童貞3人組・比留間(柄本時生)、峯(遠藤雄弥)、安藤(草野イニ)は、虚しい気持ちを抱え無為な毎日を過ごしていた。友野(三輪子)とヤリたいと思っている比留間は、ある日、友野と担任教師の吉田(田口トモロヲ)がラブホテルから出てきたり、保健室でいちゃついていたりするところを見てしまう。苛立ちを爆発させた比留間は、吉田を殴る。授業をさぼっていた峯は、同級生のちづ(安藤サクラ)が生理による貧血で倒れているところを助ける。ちづは金魚屋を営む父(ダンカン)と二人暮らしで、生理のことも何も知らないし、セックスに関する知識は間違いだらけだった。セックスが見たいと峯にせがむちづと、ポルノ映画を見に行く峯。峯は結局、セックスしてみようと明るく言うちづに押し切られる形でヤッてしまう。経験のない同士のセックスは頼りなくてぎこちなかったものの、二人とも初々しいくらいにお互いを抱きしめていた。安藤は、子守りのバイト先である酒屋で偶然出会った巨乳の秋恵(水崎綾女)に告白される。自分が巨乳であることに小さい頃からコンプレックスを持っていた秋恵。安藤は秋恵のためにダイエットしようとするが、秋恵は、安心するからとそのままでいることを望む。ラブラブな二人だが、秋恵は比留間たちと同じように太っている安藤の胸を揉む。おかげで安藤の胸は赤く腫れ上がってしまう。比留間は友野に相手にされないでいたが、吉田との関係を引き合いに出し誘う。そして吉田との関係が親にもばれて自暴自棄になった友野は、比留間の脅しを受け入れる。海辺のホテルに行こうとするもお金がなく入れず、友野はピクニックにでも来たみたいに波打ち際で無邪気にはしゃぎ、比留間は萎えたままだった。今日絶対にやるんだと自らを鼓舞する比留間は……。