ドイツはナチスの台頭と共に大きな変革期を迎え、独裁者ヒトラーを神のように崇拝する聖職者たちが現れていた。危機感を抱いた牧師ボンヘッファー(ヨナス・ダスラー)は「教会は聖域であり、権力の場ではない」と反発し、ヒトラーを全人類の脅威と見なした。そしてボンヘッファーは、ドイツ教会を守るためスパイとなり、ユダヤ人の大虐殺を行なうナチス政権を崩壊させるため「ヒトラー暗殺計画」に加担する。信仰と信念を貫き、命をかけて闘う彼に、やがて究極の運命が待ち受けていた――。
第二次世界大戦が終結し、ニュルンベルグ裁判が始まってまもない頃、米軍のスティーブ・アーノルド少佐はベルリン・フィルの名指揮者で元プロイセン枢密顧問官でもあったヴィルヘルム・フルトヴェングラーを、“腐ったドイツの象徴”として糾弾すべく、彼とナチスとの関係を調査するよう命令される。しかし楽団員などの証言では、彼は反ナチでヒトラーの面前での敬礼を拒否したこともあったという。さらにフルトヴェングラー本人も、多くのユダヤ人を国外へ逃したとして、ナチスの文化政策の責任は自分にはないと審問の際に言い張った。しかしイギリスが入手した極秘文書や第2バイオリン奏者の証言などから、彼の裏の顔が徐々に露わになっていく。
ある日、検視官のポール(モーリッツ・ブライブトロイ)は運ばれた女性の遺体の頭部に異物を見つける。その中から出てきた紙切れには、彼の娘であるハンナの名前と電話番号が記載されていた。「パパが指示に従わないと私は殺される」と話す娘は、”エリック”を待って指示を受けろと伝える。その後、手がかりを探すために再度電話をかけると、電話口の相手はハンナでもエリックでもない別の女性リンダ(ヤスナ・フリッツィ・バウアー)が出る。彼女は「エリックは死んだ」と語り、その傍らにはエリックの遺体が転がっているのだった。遺体に手がかりを求めて自ら解剖しに向かおうとするが、遺体のある場所ヘルゴラント島は嵐に見舞われ上陸することのできない孤島になってしまっていた。そこでポールはリンダに解剖をするように依頼をするが…。