夏休みに地元の古めかしい映画館「銀映館」でバイトを始めた大学生の恵介は、過去のある事件が理由で3年間、映画館から外に出ていない美人映写技師のルカと出会う。バイト採用の条件として、支配人から「月曜日はルカをそっとしておく」「ルカとの恋愛は禁止」「ルカの過去について質問してはいけない」という約束をさせられた恵介だったが、次第にルカにひかれていき……。
新興宗教団体“ライフイズビューティフル“の若き三代目教祖・吉野ルイ(藤原竜也)は、祖父からの継承だけで教祖となり、空虚な毎日を過ごしていた。ある夜、謎の美女・流美(水原希子)に出逢い一瞬で彼女に魅かれていくルイ。しかし、ドライブで暴走した2人の車はバイクと衝突、ルイは奇跡的に軽傷ですんだが、相手は即死、流美は生死を彷徨う。事故のことを知った教団の幹部であるルイの母(大楠道代)と姉(原田麻由)は教団の存亡を危惧し、事故のもみ消しに躍起になる。そこでルイを南海の孤島へ逃避させ、警護のため3人のボディガード(松田龍平・仲野茂・永山絢斗)が雇われる。いびつな家族とルイの行動に、不思議と次第に興味を惹かれていく新野(松田龍平)。一方、自ら「死」に直面し、初めて生きる意味を知りったルイは教団を辞める決意をするが、それは同時に教団に背くことを意味していた。そして、ボディガードの新野たちに教団から新たな指令が下された…。
植村一也は、沖縄美ら海水族館にやってきたばかりの新米獣医師。調餌(イルカの餌作り)やプール掃除など飼育員の仕事もこなしながらイルカについて知っていく、という館長の方針に基づき植村は獣医にも関わらず 飼育員の仕事も忙しくやっていた。忙しい夏休みも終わり仕事も一段落したころ、ビッグマザーと呼ばれる3頭の子を産んだ母イルカのフジに異変が起こっていた。尾びれが壊死していたのだ。原因不明の尾びれの壊死。薬も効かない。このままではフジが死んでしまう。新米獣医の植村は尾びれを切り落とすことを決意した。尾びれの4分の3を失ったビッグマザーフジは一命は取り留めたが、泳ぐことができなくなっていた。館長の知り合いの孫であるミチルという少女は、泳げなくなったフジを見て「泳げないイルカはイルカじゃない」と植村に言い捨てる。ここで再び植村が立ち上がった。再びフジに泳いでもらいたい、フジに宙(そら)を飛んで欲しい。世界初のイルカの人工尾びれ開発プロジェクトが始まった。